政治理論と動物 - 動物のための正義はありうるか?

個数:

政治理論と動物 - 動物のための正義はありうるか?

  • ウェブストアに32冊在庫がございます。(2025年06月21日 10時42分現在)
    通常、ご注文翌日~2日後に出荷されます。
  • 出荷予定日とご注意事項
    ※上記を必ずご確認ください

    【ご注意事項】 ※必ずお読みください
    ◆在庫数は刻々と変動しており、ご注文手続き中に減ることもございます。
    ◆在庫数以上の数量をご注文の場合には、超過した分はお取り寄せとなり日数がかかります。入手できないこともございます。
    ◆事情により出荷が遅れる場合がございます。
    ◆お届け日のご指定は承っておりません。
    ◆「帯」はお付けできない場合がございます。
    ◆画像の表紙や帯等は実物とは異なる場合があります。
    ◆特に表記のない限り特典はありません。
    ◆別冊解答などの付属品はお付けできない場合がございます。
  • ●3Dセキュア導入とクレジットカードによるお支払いについて
    ●店舗受取サービス(送料無料)もご利用いただけます。
    ご注文ステップ「お届け先情報設定」にてお受け取り店をご指定ください。尚、受取店舗限定の特典はお付けできません。詳細はこちら
  • サイズ 46判/ページ数 240p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784622097822
  • NDC分類 311.2
  • Cコード C1012

出版社内容情報

追求すべき価値や正義とはどんなもので、その実現のためにどんな手段をとるべきか。このような「規範的な問い」は、人間の生き方にかかわるきわめて重要な問題である。人間が集まれば政治的共同体ができ、その政治的共同体にとっての規範的問いを検討してまとめあげれば、政治理論となる。
ヒト以外の動物との関係を一切もたない人間集団は地球のどこにもない以上、その関係についての規範がいる。つまり政治的共同体はその他の諸問題と同様に、動物と人間との関係をいかに律するか、なんらかの立場を表明しなければならない――これが本書の問題意識だ。
だが事実、政治思想史において、動物の地位の問題はおおむね無視されてきた。いまの世界で、動物たち、とくに家畜や実験動物たちが悲惨そのものの現状におかれている大きな原因は、国家をはじめとする政治的共同体の規範に「動物のための正義」の影が薄いことにある。
本書では西洋政治思想史を概観したのち、功利主義、リベラリズム、共同体主義、マルクス主義、フェミニズムと、現代の主要な政治理論を個別に取り上げ、動物のための正義にまつわる議論を紹介する。終章では、著者が最有力と考える理論を提案する。
政治思想史上、現在ほど動物のための正義の議論が盛んだった時期はない。本書は、その現在地と進むべき生産的な方向を明瞭に示す、みごとな入門書である。


【目次】

謝辞

1 序論――動物と政治理論

2 政治思想史における動物
古代の政治理論における動物/中世キリスト教政治理論における動物/近現代の政治思想における動物/結論

3 功利主義と動物
動物の解放についてのシンガーの功利主義理論/シンガーの理論に対する保守的批判/シンガーの政策提言に対する批判/シンガーの理論に対する急進的批判/結論

4 リベラリズムと動物
ロールズの契約における動物の除外/リベラルの多元主義は動物にとって何を意味するか/契約の修正による動物の地位向上/人格の概念の修正による動物の地位向上/人格性と福祉の重視/結論

5 共同体主義と動物
共同体主義理論で動物のための正義を擁護する/個別主義/社会の価値観の定義/不公平性/共同体の定義――多文化主義と動物/結論

6 マルクス主義と動物
唯物史観における人間と動物の不連続性 /ブルジョワの道徳としての動物の権利/疎外され搾取される集団としての動物/「各々へその必要に応じて」/動物のための正義を政治的に達成する/結論

7 フェミニズムと動物
動物と女性の抑圧と解放のつながり/理性の誤り/動物のための正義へのケアベースのアプローチ/結論

8 結論
主要学派の貢献/功利主義とリベラリズムの金言/現代政治理論と動物

索引/原注/参考文献

最近チェックした商品