無数の言語、無数の世界―言葉に織り込まれた世界像を読み解く

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無数の言語、無数の世界―言葉に織り込まれた世界像を読み解く

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  • サイズ 46判/ページ数 328p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784622097778
  • NDC分類 801.04
  • Cコード C0010

出版社内容情報

私たちは「雪」と「氷」を区別する。それはもちろん、両者が別のものだからだ――しかしもしかしたら、自分が雪と氷を区別する言語を話しているから「別のもの」に思えるのではないだろうか?
言語学者たちはこのような問いに答えるべく、世界中の言語を調べはじめた。するとさまざまな言語に、人々が住む環境の影響を受けて言葉が形作られてきた痕跡が見つかるという。
たとえば高低差2000メートルもの斜面で暮らすある人々は、「左右」にあたる言葉を持たず、ものの位置を常に「上り側」「下り側」で示す。赤道付近に暮らすある人々は、時刻を語る際に空の特定の方角を指差す。ある狩猟民族は、存在しないとされてきた「匂いの抽象語」を持っている。そして温暖な地域の一部の言語は、「雪」と「氷」を区別しない。「言語は、人間の経験の他の側面と切り離してしまっては理解できない」のだ。
かつては、あらゆる言語に共通する普遍的な特徴がいくつもあると考えられていた。しかし、西欧言語とは類縁関係にない言語のフィールド調査が進んだ結果、その仮定は覆されつつある。著者は、むしろ今問うべきは「なぜ言語はここまで多様なのか」だと語る。少数話者言語の消滅が進行する中で届けられた、言語と認知の可能性についての書。


【目次】

はじめに
第1章 未来はあなたの背後にある ――時間
第2章 西に曲がって ――空間
第3章 あなたのキョウダイは誰? ――人やモノのカテゴリー
第4章 グルー色の空 ――色と匂い
第5章 砂漠の氷 ――自然環境への適応
第6章 発話を見る ――対話と文法化
第7章 「nose」は鼻音から始まる ――音と意味のつながり
第8章 〇〇に目がない? ――文法の普遍性と相対性
終章

謝辞
訳者あとがき
原注
索引

内容説明

空を指して時刻を語り、「右」や「左」がなく、匂いを抽象的に精密に語る。世界の見方がどれほど異なりうるかが世界中の言語を通して見えてくる。

目次

第1章 未来はあなたの背後にある―時間
第2章 西に曲がって―空間
第3章 あなたのキョウダイは誰?―人やモノのカテゴリー
第4章 グルー色の空―色と匂い
第5章 砂漠の氷―自然環境への適応
第6章 発話を見る―対話と文法化
第7章 「nose」は鼻音から始まる―音と意味のつながり
第8章 ○○に目がない?―文法の普遍性と相対性
終章

著者等紹介

エヴェレット,ケイレブ[エヴェレット,ケイレブ] [Everett,Caleb]
マイアミ大学人類学部教授、同学部長を経て、現在、デラウェア大学教養学部教授、同学部長。専門は人類学・言語学。言語と非言語的な認知・文化・環境の相互作用に関心を持つ。父は『ピダハン』(屋代通子訳、みすず書房、2012)の著者のダニエル・L・エヴェレット。幼少期に宣教師の父とともにピダハン族の村で過ごした。2023年、本書で米国出版社協会の学術出版賞The PROSE Awardを受賞

大久保彩[オオクボアヤ]
翻訳者。東京大学大学院総合文化研究科修了。修士(文化人類学)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。

sayan

22
本書は英語=WIRED(白人男性・高学歴層を中立とする世界像)が思考の標準とされてきた前提を破壊する。時間・空間・匂い・親族関係の概念が言語毎に異なり世界像は分人から成る。he を中立に性別表示を規制する代名詞体系は性別非標示の言語や単数 they を周縁化し他の世界像に沈黙を強いる。平野啓一郎の分人概念を世界観の分人に射程した本として読める。「FINE」は個人と代名詞の関係ナラティブだが本書はその前提となる世界像の設計権を問題化。往復すると言語が思考・制度・他者理解の土台とする支配構造が立体的に見える。2025/12/09

izw

8
図書館から借りて、8章のうち5章まで読んだところで期限がきたので返却します。世界中の言語を調査すると、空間、時間、色彩、匂い、親族の表現が多種多様である。それらが、環境と関連するか、因果関係があるかなどの研究が進められているが、結論が出ているものは少ないようです。残り3章は、発話、文法に関する話題のようだが、蔵書1冊なのに12人の予約があり、続きを読めるのは半年以上先となりそうです。2025/12/12

林克也

3
面白い。というかとても勉強になった。言葉は大切だが、それぞれの言葉の成り立ちは多様だということが、とりあえずの私の理解。2025/11/23

Go Extreme

2
言語は世界の見方を形成 誤った普遍性 約7400の言語 言語の多様性を過小評価 時間表現方法の違い 過去は前方、未来は背後 時間は上下方向 時間を空間に投影する方法なし 色彩認知←言語の影響 言語が知覚プロセスに参与 においの語彙・劇的な言語差 豊かな抽象的なにおい語彙 言語→感覚知覚の構造 空間概念における根本的違い 地形中心的な空間認識 身体部位と言語化における環境 音韻体系と歯の形態 言語←生物学的・環境的要因 言語と思考の相互作用 数字の不在ーピラハ言語 言語の再帰性への挑戦 言語的多様性の重要性2025/11/17

石橋

1
たまたま手に取ったのだが、つい最近読んだ「ピダハン」著者の息子さんとはー!2025/11/15

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