出版社内容情報
〈社会のあり方から心的外傷が生じている以上、そこからの回復も、個人の問題プライベートではありえない。個々のコミュニティにある不正義によって外傷が生じているなら、傷を治すためには、より大きなコミュニティから対策を引きだして、不正義を修復しなくてはならない。
回復していく途上、難しい問いがさまざまに浮かび上がってくる。
皆の前でこのことを話せるか?
真実を、周りのひとは受け止めてくれるだろうか?
この傷は治るだろうか?
そのために何を差し出さなくてはならないのか?
どうして加害者と同じコミュニティに所属しつづけないといけないのか?
和解は可能か?
どうやって?
コミュニティはどうすれば現在の、そして将来の被害を防げるのか?
この問いに答えるため、私はもう一度、話を聞くことにした。生き延びたものたちの声である。皆のための、より良い正義を求めることのために本書はある〉
暴力被害者は何を求めているのか。加害者の謝罪やアカウンタビリティはどうあるべきか。補償や再発防止の具体策は、司法のあり方は。トラウマ問題のバイブル『心的外傷と回復』を継ぐ総決算の書。
内容説明
暴力被害者が求めているものは何か。トラウマ問題のバイブル『心的外傷と回復』を継ぎ、女性の性被害を中心に今後の世界のために描いた、ハーマン総決算の書。
目次
方法論ノート
第1部 権力(専制による秩序;平等による秩序;家父長制)
第2部 正義のヴィジョン(不正を認知すること;謝罪;アカウンタビリティ)
第3部 治癒(補償について;矯正;予防)
史上最長の革命
著者等紹介
ハーマン,ジュディス・L.[ハーマン,ジュディスL.] [Herman,Judith L.]
1942年ニューヨーク市生まれ。ラドクリフ・カレッジ卒業後、1964年ハーヴァード大学医学部入学。1968年卒業。マウント・オーバーン病院の研修医となり、その後近郊のサマーヴィル市で女性向け低額診療所を設立。ここでの経験をもとに1975年、児童性虐待についての共著論文“Father‐Daughter Incest”を発表。1980年代にはケンブリッジ病院に本拠地を移し、「暴力被害者用プログラムVictims of Violence(VoV)」を設立した
阿部大樹[アベダイジュ]
1990年新潟県生まれ。新潟大学医学部卒業。精神科医(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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