生まれつき男社会に服従する女はいない

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生まれつき男社会に服従する女はいない

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  • サイズ 46判/ページ数 232p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784622096146
  • NDC分類 367.2
  • Cコード C0036

出版社内容情報

「完全に自立した筋金入りのフェミニストの女性ですら、ふと気がつくと、男の征服者然とした眼差しを好ましく思ったり、パートナーの腕のなかで言いなりの存在になることを欲したり、目立った華々しい活動よりもこまごまとした家事──かいがいしくリネン類を畳んだり、家族のために見栄えの良い朝食を用意したりすること──を好ましく感じている。このような願望、このような喜びは、はたして女の自立と両立可能なのだろうか」(本文冒頭より)。
本書が扱う女の「服従」とは、奴隷のようになることとは違う。哲学上、服従は、人間にとって最も崇高な自由を自ら手放すことであり不道徳とされてきた。ところが女の場合は違う。服従こそが女の道徳であり規範だというのである。そして服従しない女には懲罰が待ち受け、服従する女は利益を得ることによって、服従は再生産され、女の振る舞いとして浸透した。このような服従について、フェミニズムは問うことを避けてきた。女の劣等生の証、女はそれが自然、好きで服従している、と言いたい勢力に与しかねないからである。
本書はこの難問に正面から取り組み、女を服従に同意させる原理を精緻に描き出した。指針はシモーヌ・ド・ボーヴォワール『第二の性』。長大で難解なこの古典のポイントをわかりやすく提示し、女も男も、全ての人がよりよく生きる可能性を拓く。

内容説明

女が自ら劣位に収まり、男にリードを委ね、その優位を脅かさず、愛される存在であろうとする。それはフェミニズムと両立するのか?答えは女を服従に同意させる根本原理にある。個人と構造の二元論を克服し、抵抗を想像可能にしたボーヴォワール『第二の性』を指針に、すべての人がよりよく生きる社会をめざす。

目次

第1章 哲学上のタブー
第2章 服従が女らしいのか、女らしさが服従なのか
第3章 女とは何か
第4章 わかりにくい服従
第5章 服従という経験
第6章 服従とは疎外である
第7章 服従した女の“身体‐客体”
第8章 心地よさか抑圧か―服従の両義性
第9章 自由と服従
結論 これからのこと

著者等紹介

ガルシア,マノン[ガルシア,マノン] [Garcia,Manon]
1985年生まれ。高等師範学校(´Ecole Normale Sup´erieure)卒業。哲学博士(パリ第1大学)。専門はフェミニズム哲学。シカゴ大学准教授、イエール大学准教授を経て、現在はベルリン自由大学准教授(実践哲学)

横山安由美[ヨコヤマアユミ]
立教大学教授。東京大学文学部フランス語フランス文学専修卒業。同大学院人文科学研究科博士課程修了、博士(文学)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

藤月はな(灯れ松明の火)

63
最近、家族が介護が必要になった時について考える時に弟と協力するのではなく、自分一人でやろうとしている思考に愕然とした事がある。そんな時にこの本の題名が目に飛び込んできた。女性は選択の自由を有している筈だ。しかし、家庭的に振舞う事、男性からの欲望の視線を集める事に心地よさを感じてしまう感情は何故、産まれるのか。ただ、『第二の性』は読んでいないので確認の為に読まねば。後、『私は自分のパイを求めるだけであって人類を救いにきたわけじゃない』でも言及されていたけど、『セックス・アンド・ザ・シティ』の功罪って大きい。2023/11/09

zoe

22
(2023年)原本2018年。「服従に同意することとはどういう事か?」を研究した作者による。本来、選択の自由がある状況(生まれながら奴隷やハーレム等で判断つかないケースを除く)では、リスクベネフィットを考慮し服従による利益を得ている。極論、仕方なくではない。これを男女に当てはめて考察している。生物としての仕組み、歴史的、社会的にと紐解いていく。トロフィーとしての妻を選択することは、服従の最たるものと強調した箇所がある気がするけれど、どの選択も自由意思の結果なら良いのでは。2023/08/26

katoyann

20
ボーヴォワールの『第二の性』を手がかりにして、フェミニズムの研究では避けられてきたテーマである女性の服従について考察した哲学書。女性にとって服従は社会的に規定されてあり、時に自発的な服従は女性の社会的地位の担保にもなり得るため、男性による一方的な支配とするだけではなく、支配と被支配の双方向的な権力関係において女性の不遇を検討する必要があるという。実存主義哲学や現象学だけでなく、キャサリン・マッキノンの考察を引用しながら、男性によって性的客体とされてしまうところに疎外の本質があるという。難解だった。2024/02/25

ichigomonogatari

6
女が男にリードを委ね、男の優位を脅かさない愛される存在であろうとすることを「服従」とすると、ほとんどの女性がなんらかのことを思い当たるのではないだろうか。この本で著者はボーヴォワールの『第二の性』を指針に、女性を「服従」に同意させる根本原理を考察する。服従すれば愛されるという利益を得られるが、そうしないと罰が与えられる中で、女性は男性優位社会に適応するために服従して(させられて)おり、服従は再生産され女性の振る舞いとして長く浸透し、男性優位社会の維持に加担している。2024/06/10

Jessica

4
ボーボーワール研究の再解釈及び彼女の哲学の再評価。 正直最初の一文と題名が一番面白く、あとは本質主義と完全構築主義の二者択一を捏ね回し「服従」を複合的に考える、私のコロナに罹った脳では理解しかねる展開でした。 男性支配(優位)という意味での男社会は、服従の対象ではなく女があらかじめ投げ込まれる状況というのがボーボーワールの解釈であるということ。 2023/10/05

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