沖縄の生活史

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沖縄の生活史

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  • サイズ A5判/ページ数 880p/高さ 22cm
  • 商品コード 9784622095989
  • NDC分類 916
  • Cコード C0036

出版社内容情報

2022年5月に、日本復帰50年を迎えた沖縄。これを節目として、沖縄の歴史とともに生きてきた人々の来し方を聞き取って文章に残そう、という沖縄タイムス社の企画が結実したのが本書である。
沖縄タイムス紙上での募集に応えた「聞き手」たちが、それぞれ思い思いの「語り手」を選び、その人生を聞き取って生活史として仕上げた。紙上に、およそ半年以上にわたって連載された85篇に加え、新聞には掲載しなかった15篇を合わせた、計100篇の生活史がここにまとめられている。巻頭と巻末にはそれぞれ、監修者のまえがき、あとがきを収録する。

「私は本書のどの語りの、どの部分を読んでも、深い感慨と感動をおぼえます。ここには語り手たちが経験した「沖縄の戦後」が、確かに存在するのです」
(岸政彦、まえがきより)

「数多くの沖縄の人たちから聞き取りしてきたにもかかわらず、庶民の生活の奥深くに分け入り、心の襞に触れるところまでは、聞き取りはしていなかったか、と思わざるを得ない語りにも出会えました」
(石原昌家、あとがきより)

内容説明

100人が語り、100人が聞いた、沖縄の人生。たくさんの小さな声を織り上げた、膨大な聞き書き集。沖縄タイムス紙上での連載記事「沖縄の生活史~語り、聞く復帰50年」に、新たに15本の語りと、監修者のまえがき、あとがきを加え、待望の書籍化。

目次

あの時の東京はね、お店の正面に「沖縄者お断り」って書いてあったんだよ。野蛮人と言ってから
「おい、比嘉君ね、これからが僕らの時代だよ」って言うんだよ
おじー必ず、運転したいって言ってさ、どうしても運転したいって
爆弾の破片とか、買いに来る業者がいたわけ。家にね。そこの業者さんに売ったりしてた。小遣い稼ぎ。一キロ売ったらいくらだよということで
耕運機買うのも、吉本家が初めて。開墾するのも、吉本が初め。みんなやらないわけよ、こんなの
なんでないのって聞いたら一番上の兄が(給料を)そっくり持っていってあるわけよ
努力しなくても、なんとかなるさじゃないわけよ。努力しての結果が「なんくるないさ」、それ全然違うね
裏返して、僕の住所を書いたわけ。その時にまぁ、ポロポロポロポロ泣いたよ
ブランクなくドラムたたいてきたから、俺みたいにいろんなジャンルのドラムを経験してきたのは珍しいんじゃないかね
ある奥さんはさ、必ず「あんた連れて行って、子どもが大きくなるまで一緒に育ててくれないか」と言いよったけど
でも、見てくれてたんだぁー、分かってくれてたんだぁーってのがあって。すごいあの言葉は忘れられなかった
沖縄の歴史から呼ばれて、自ら沖縄の歴史を呼び込んでいく、その在り方みたいなもの
だからほんとにしたいと思ったこともそのときなかったし。諦めてたから
俺の妹と父ちゃんは、ちゃんと国から感謝状もらってるけど警察署から。俺はちゃんと逮捕状もらってるよ(笑)
夜寝られない。起こされて、もう亡くなる人が、亡くなった人が来てよ、もう死んだまま。もう大変だった。墓が開く時は、誰がって分かりよったわけよ
仕事も全部、覚えてきている時だから、二六ぐらいだと思うけど。その頃に偽札が横行したのよ。二〇ドル札の偽札が
「いーいーなぁ、うやんくゎんやん、この戦争ややん、ぬーがないら分からんくとぅやん、やらはんどー」んち。おばあがウリさるばー
だから当時のコザはやっぱり怖かったですよ。行くと。白人はクルカジャーシーって黒人の匂いが嫌いだし。黒人はまた白人の匂いが嫌い、キモチワリーみたいな
わじわじーですよ。怒り狂って、あぎじゃびよー、たっけーらせーと
生物の時間だったのかな?「えっ、メダカ?メダカ見たことない」って言ったら、みんなが笑うわけ〔ほか〕

著者等紹介

石原昌家[イシハラマサイエ]
1941年、台湾宜蘭市生まれ、沖縄県那覇市首里出身。沖縄国際大学名誉教授。沖縄の生活史、戦争体験などの研究。1970年から沖縄県史、各市町村史字誌などの編纂執筆にかかわる。沖縄の各平和資料館企画に参加。第三次家永教科書訴訟(沖縄戦部分)や沖縄靖国神社合祀取消裁判等の専門家証人として証言。全戦没者刻銘碑「平和の礎(いしじ)」の刻銘検討委員会元座長等歴任

岸政彦[キシマサヒコ]
社会学者・作家。1967年生まれ。京都大学教授。専門は沖縄、生活史、社会調査方法論。主な著作に『断片的なものの社会学』(朝日出版社、2015、紀伊國屋じんぶん大賞2016受賞)、『東京の生活史』(筑摩書房、2021、紀伊國屋じんぶん大賞2022・毎日出版文化賞)など多数(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

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starbro

175
生活史三部作、3,333頁超、二段組、菊版、完読しました。 本書は、東京&大阪と趣が異なり、沖縄日本復帰50年、沖縄の戦後史という感じでした。聞き取り対象が東京&大阪の150人対して100人でかつ属性が似通っていたため、どうせなら在日米軍や沖縄居住の外国人も対象として欲しかった。 沖縄は日本復帰の道ではなく、琉球国独立の道の選択が良かったのかも知れません。私見ですがIR(統合型リゾート)を造るなら大阪ではなく、絶対沖縄だと思います。 https://www.msz.co.jp/special/09598/2024/02/12

がらくたどん

64
『東京の生活史』(筑摩書房)で「聞き手」だけを公募し「語ってほしい人」に「語りたい事を話してもらう」という新しい聞き書きの形を提案したチームの監修による市井の人々の生活史集・沖縄編。以前上間陽子氏の『海をあげる』を読んだ際、脆弱な私ではとても頂く筋力はないけれどもし沖縄編が出たら必ず頑張って読もうと思っていた。私の学生時代は沖縄は「外国」で夏休みに祖父母に逢いに行く友人宅で「パスポート」を見せてもらった記憶がある。「すごいね、外国に行くんだね」「う~ん、でも結構日本みたいだよ」100通りの「海」をどうぞ♪2023/10/18

たまきら

45
膨大な聞き取りに圧倒されました。冒頭に抜粋があるので、興味がわいた人から読むのもアリだと思います。…持っているだけで手が疲れるし…。読みながら祖父が沖永良部出身であったことを長く隠していた理由を感じ取りましたそして、。一人一人の言葉の中に、自分がいる気がしました。あの美しい島で笑っていられたらいいんだけど。2024/02/27

ばんだねいっぺい

33
分厚すぎて挫折しかけながら読了。すっと入ってくる声とそうじゃないのがある。食に関すること、音楽に関することが自分の関心なのだと知ることができた。2023/07/02

入道雲

14
とてもたくさんの沖縄の人々の生活を生の言葉のまま記録した凄い本。普通の生活の話、困った家族の話、戦争の話、内容も色々な話がぎっしり。映像では残せない、脈絡の無さが、むしろ大きな沖縄のカタチを形成しているのではないか。分厚いのでゆっくり読んでいこう。2023/07/02

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