最後の猿まわし

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最後の猿まわし

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  • サイズ 46判/ページ数 324p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784622095873
  • NDC分類 779.5
  • Cコード C0098

出版社内容情報

河南省南陽市新野県は、猿まわし発祥の地といわれ、中国で最も多くの猿まわし師が住む地域でもある。写真記者の著者は2001年に街で猿まわしの一座と出会い、それをきっかけに、彼らの生活を取材しはじめる。
猿まわし師たちは初夏の麦刈りと秋の収穫の時期を除き、1年のほとんどを猿を連れ、各地を渡り歩いて過ごす。痩せた土地に住む人々は、先祖代々、農閑期に猿まわしをして現金収入を得ることで生計を立ててきたのだ。
しかし、2002年に鮑湾村の猿まわし師・楊林貴の不法乗車による興行の旅に同行した著者は、“文明化”の名の下に社会から蔑まれ、排斥にあう彼らの厳しい境遇を目の当たりにする。経済発展に伴い都市部の治安・衛生管理が強化され、また文化的娯楽が多様化したことで、彼らは居場所を失いつつあった。特に近年、鞭やナイフを使い猿と諍いをする彼らの出し物は、虐待的だと非難されるようになっていた。しかし、猿まわし師たちは生活において何よりも猿を重んじ、一生にわたる縁を結んでいるのだった。著者は言う。
「中国は広大な国だ。地域間の貧富の差はいまだに大きく、私たちの誰もが、自分の住んでいる地域の暮らしをもって別の地域の人々の生活を理解することはできない。とりわけ貧困地域では、法律や倫理に反さない方法を見つけて生き延び、自活するということは非常に難しい。」
猿まわしで生きる最後の世代を20年にわたって追い、中国で社会的反響を呼んだノンフィクション。
カラー写真23点を含む、100点以上の写真を収録。

内容説明

「愛と実利で結ばれた人間と猿の共生関係が、鮑湾村には広がっている。」農閑期に旅に出て、芸を売って生計を立てる。痩せた貧しい土地に受け継がれてきた生き方は、“文明化”の影で居場所を失い、消え去ろうとしていた。中国の最下層にある生を見つめる。

目次

猿まわしを探して(猿まわし師に近づく;新野県と猿まわし;時代のなかの猿まわし ほか)
猿まわし、江湖をゆく(四川行;広東行;東北行 ほか)
猿まわしの群像(戈洪興との再会;飼育人、黄愛青;雲南に張首先を訪ねる ほか)

著者等紹介

馬宏傑[マーホンジエ]
1963年、中国河南省洛陽市生まれ。写真記者。1983年より撮影を始める。武漢大学新聞撮影学科で学んだのち、河南経済日報社、河南法制報社などを経て、2004年より中国国家地理雑誌社に勤務。『中国国家地理』(Chinese National Geography)の制作に携わる。急速な社会の変容を背景に、中国民間の生活誌や下層社会の生のありようを主題として撮影を重ね、雑誌『読庫』などに寄稿

永野智子[ナガノトモコ]
翻訳者。1989年生まれ。広島市立大学国際学部卒業。厦門大学外文学院日本語学科通訳・翻訳専門修士課程修了。通訳・翻訳修士(MTI)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

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パン太郎

3
消えてゆく文化を記録しようと過酷な巡業に同行して生活を共にした作者が見たものは、根深い貧困問題であったり、市井の人の優しさであったり、仲間である猿と人との特別なつながりであったり。しみじみと面白く読めました。途中に挟まれる短いエピソードなどは、昔の中国の伝奇集のようで不思議な余韻を残します。国籍が違う私でも共感してしまう普遍的な温かさは、取材対象もさることながら、作者のお人柄もあるのかな。2023/10/16

りんご

2
本当にこれが21世紀なのかと思う、貧困層の現実。 でも猿と猿まわしの人が心が通じ合っているような写真を見るとほっこりする。2025/05/21

志村真幸

0
 原書は2015年。  著者は写真記者。ふとしたことから猿まわしと知り合い、いっしょに旅を続けながら取材することになったのだという。  猿まわしたちがいかに虐げられた存在なのかを描くのが主眼。貨物車に「密航」しながらであちこち旅して、官憲にいじめられ、動物愛護運動家に非難され、観客とのいざこざもたえない。やっとの思いで稼いだ金をとりげられてしまうこともしばしばだ。  それでも、そんなふうにしか生きられないひとたちがいることを、鋭い観察眼で描き出していく。  中国の官憲の腐敗がよくわかる一冊でもある。2023/06/24

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