出版社内容情報
『日ソ戦争1945年8月――棄てられた兵士と居留民』(2020年刊)で記述できなかった南樺太・千島戦およびその後の占領の経過と考察を、続編として刊行する。ヤルタ密約後のソ連の参戦動機と米ソの角逐から、日本人捕虜や居留民の実態、ソ連による南樺太・千島の占領と併合、現在まで、ロシア側資料もふんだんに使用し、日本軍・ソ連軍・各兵士、および住民の多様な記録から戦闘の全貌と詳細をしるす最新研究である。北方領土問題を考えるためにも、重要な書となるだろう。
「南樺太・千島戦とその後の占領は、ロシア国防省のソ連軍戦闘記録デジタル文書と防衛研究所所蔵文書、そして参戦し、捕虜になった将兵や住民、島民の回想記を活用することによって、かなりの程度まで解明される。南樺太や占守島での奮闘が「北海道上陸作戦」を阻止したという思い込みに反駁し、従来ほとんど無視されてきたソ連海軍太平洋艦隊の動向の一部解明も併せて、「太平洋への出口」確保戦略を実証するものとなろう」。
内容説明
ヤルタ密約前後の米ソの角逐から、ソ連による南樺太・千島の占領と併合、現在まで、戦闘の全貌と詳細を中心にしるす最新研究。領土問題を考え直すためにも。
目次
序章 ソ連の参戦動機と米ソの角逐
第1章 南樺太での攻防(日ソ両軍の戦争準備;国境線から古屯方面まで;西海岸上陸と内陸侵攻)
第2章 千島攻防と北海道上陸作戦(日ソ両軍の戦争準備;占守島の攻防戦;南千島をめぐる戦略的攻防;ソ連軍上陸・占領の日本側行政記録)
第3章 捕虜と拘束居留民(捕虜の収容と送還;拘束居留民と引揚げ)
終章 四島問題を起源から考え直す
著者等紹介
富田武[トミタタケシ]
1945年福島県生まれ。東京大学法学部卒業。成蹊大学名誉教授。ロシア・ソ連政治史、日ソ関係史(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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