自殺の思想史―抗って生きるために

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自殺の思想史―抗って生きるために

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  • サイズ 46判/ページ数 273p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784622090694
  • NDC分類 114.2
  • Cコード C1010

出版社内容情報

自殺をしてはいけない。この言葉は、どのように根拠づけられるのだろうか?
この問いへの答えを求めて、古代ローマの歴史的資料や古代ギリシャの哲学者たちの思索をはじめ、戯曲や芸術、キリスト教やイスラム教といった宗教思想、宗教から距離を置いた哲学、社会学的な取り扱いまでをも含んだ広い視野で「自殺」がどう考えられてきたのかをまとめ上げる。
古くは宗教的な罪とされていた自殺は、精神医学の発展に伴って倫理的に中立なものになり、現代では選択肢や権利として肯定する立場さえある。このような思想の変遷の中にも、自殺を肯定しない考え方が確かに生き残ってきた。
誰もが納得する答えを出すことがむずかしい問いである。それでも、生きることをやめないでほしい、という切実な思いに向き合い、生きることをやめるべきではない理由とその論理をたどることが、この生に踏みとどまる助けになりうるし、切実な悩みに応えるためのヒントになりうるだろう。

「生き続けるべきだという主張と証拠について考え、それを選ぶことがはじめの一歩になる。そのあとはどんなことも起こりうる。まず、生き続けることを選んでほしい」(本文より)

内容説明

自殺を止めるための根拠を、思想の歴史に見つけ出す。

目次

第1章 古代の世界―聖書、ギリシャ、ローマ
第2章 宗教は自殺を認めない―キリスト教、イスラム教、ユダヤ教
第3章 生きるべきか死ぬべきか―モダニズムの新興における新たな疑問
第4章 非宗教的な哲学による自殺の擁護
第5章 共同体の議論―古代ギリシャから現代まで
第6章 共同体と影響に関する現代の社会科学
第7章 未来の自分に対する希望
第8章 自殺について考察した二〇世紀のふたりの人物―デュルケームとカミュ
第9章 苦しみと幸せ
第10章 現代の哲学的対話―シオラン、フーコー、サズ

著者等紹介

ヘクト,ジェニファー・マイケル[ヘクト,ジェニファーマイケル] [Hecht,Jennifer Michael]
科学史、文化史を専門とする歴史学者、詩人。コメンテーター、ディスカバリーチャンネルなどのテレビ番組、各種ラジオ、ポッドキャストに出演。『ニューヨーク・タイムズ』『ワシントン・ポスト』などへの寄稿や、講演活動を精力的に行う

月沢李歌子[ツキサワリカコ]
翻訳家(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

テツ

21
生まれることは選べないけれど自らの意思で死ぬことはその気になればいつでもできる。痛みも苦しみもなく押すだけで死ねる装置を個々人が所有していたとしたら一体どれだけの数の人間がそれを使うことなく人生を終えられるのだろう。自殺という行為が様々な時代や場所でどのように考えられてきたのかを論じる一冊。ぼくもぼんやりとうっすらとその行為自体には忌避感を抱くし、目の前でそれをしようと企てる人間がいたらおそらく止めるだろう。でもその理由は何なのか。何故多くの社会でいけないこととされているのか。死ぬ自由は認められないのか。2022/11/09

buuupuuu

17
神話や古代の英雄などの自殺をめぐる著名なエピソードを紹介しながら、歴史的に自殺がどのように考えられてきたのかを概観して、道徳的に自殺が許されない根拠を探ろうとする。著者は、自殺が連鎖することなど、それが当人だけの問題にとどまらないことを強調する。また自らの自由を手放す契約が許されないように、自らの可能性を閉ざす選択も認められないのではないかとも述べている。規範がただちに抑止に繋がるとは言えないだろうが、現状では自殺に反対する理由があまりにも欠けているとは思う。強すぎる禁止は反発を招くとの指摘もされている。2022/12/11

猫またぎ

8
自殺を禁じる立場からのといってよい、主として西欧における自殺の歴史の概観だった。2023/07/15

Tatsuhiko

3
欧州の自殺を巡る思想についてまとめた本だが、筆者は明確に自殺に反対する立場で、紹介される思想もそれに準じているので「反自殺思想史」という題が適切かもしれない。筆者は自殺に反対する根拠として①友人、恋人、家族を含む共同体に害をもたらす②将来の自分に害をもたらす、の2点を挙げている。ところが人が自殺を考えるのはこの2点を信じられなくなったとき(共同体からの利益や将来の自分にもはや期待が持てなくなったとき)ではないだろうか。人がそうした闇に堕ちることについての考察が見受けられなかったのが物足りなかった。2023/03/19

shin

1
前半の思想史はキリスト教に馴染みがないとピンと来ないかもしれない。後半の宗教色を排した社会学・哲学的考察の方が理解できた。2023/07/22

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