出版社内容情報
生物は進化しうる。ではその過程で、生物の体内で何が起きているのだろうか。この問いの答えは、ダーウィンの『種の起源』の刊行後、現在まで増え続けている。生物は実にさまざまな「進化の技法」を備えているのだ。
『種の起源』が発表されると、人々は世界中の現生の生物や化石に進化の実例を求め、観察し始めた。そしてさまざまな生物の胚、変態、奇形の個体、染色体を見つめるうちに、飛躍的な進化を起こすからくりを少しずつ見出していく。たとえば生物の体内では、新たな機能の発明よりも、既存の機能の転用がたびたび起きている。DNA内では、侵入してきたウイルスの遺伝子を宿主が奪ったり、破壊と革新をもたらす遺伝子が跳び回ったりしているのだ。
本書は、世界中を探検し、化石を探し、顕微鏡を覗きこみ、生物を何世代も飼育し、膨大なDNA配列に向き合い、学会や雑誌上で論争を繰り広げてきた研究者たちへの賛歌でもある。
歴代の科学者と共に進化の謎に直面し、共に迷いながら、40億年の生命史を支えてきた進化のからくりを探る書。
内容説明
変身するサンショウウオ、頭に肢をもつハエ、気まぐれに変色するトウモロコシ。科学者達はそこに飛躍的な進化の原動力を見た。巧妙な進化のからくりを探る書。
目次
第1章 ダーウィンの5文字の言葉
第2章 発生学の胎動
第3章 ゲノムに宿るマエストロ
第4章 美しき怪物
第5章 進化というモノマネ師
第6章 私たちの内なる戦場
第7章 重りの仕込まれたサイコロ
第8章 生命のM&A
著者等紹介
シュービン,ニール[シュービン,ニール] [Shubin,Neil]
古生物学者。進化生物学者。ハーバード大学で博士号を取得。現在、シカゴ大学教授。動物の解剖学的な特徴がどのように進化したかについて研究している。グリーンランド、中国、カナダ、南極、北米やアフリカでフィールドワークを行う。魚類と陸棲動物の特徴を併せ持つ生物「ティクターリク・ロゼアエ(Tiktaalik roseae)」の発見者の1人として知られる
黒川耕大[クロカワコウタ]
翻訳家。金沢大学理学部地球学科卒業。同大学自然科学研究科生命・地球学専攻修了。ナショナルジオグラフィックチャンネルやディスカバリーチャンネルなどの科学番組の翻訳を数多く手掛ける(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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