出版社内容情報
本書は、中国における第二次世界大戦、国共内戦、日中戦争を、その相互関連のなかで記す通史である。それは大戦のなかの地域戦争(日中戦争)、地域戦争のなかの内戦と「入れ子」式になった多重戦争であり、各戦争を個別に扱う従来の語りでは本質をとらえ切れない。また世界の近現代史が戦争の歴史でもあった以上、軍事的分析は決して傍流ではない。俯瞰的な視点で日中米ソの史料を駆使し、軍事研究から歴史を捉えた意欲作。
内容説明
国共内戦、中日戦争、第二次世界大戦は別々の戦いではない。入れ子式に重なった一塊の「多重戦争」である。四か国語の史料を駆使し新たな歴史像を提示する。
目次
第1部 恐怖と野心―日本、中国、ロシア(序論―第二次世界大戦のアジアにおける起源;日本一九三一~三六年―ロシアの封じ込めと「昭和維新」;中国一九二六~三六年―混沌、そして天命の探究;ロシア一九一七~三六年―迫り来る二正面戦争と世界革命)
第2部 多重戦争―世界戦争のなかの地域戦争、地域戦争のなかの内戦(一九一一年、中国の長い内戦の始まり;地域戦争―日中戦争;世界戦争―第二次世界大戦;長い内戦の終幕;結論―地域戦争の序幕、世界戦争の終幕としての内戦)
著者等紹介
ペイン,S.C.M.[ペイン,S.C.M.] [Paine,S.C.M.]
アメリカ海軍大学校教授。1979年ハーヴァード大学卒業後、コロンビア大学国際公共政策大学院(国際関係論)とミドルベリー大学(ロシア研究)で修士号、コロンビア大学文理大学院(歴史学)で博士号を取得
荒川憲一[アラカワケンイチ]
1947年宮城県石巻市生まれ。一橋大学社会学部卒業。陸上自衛隊入隊、全国の一線部隊で勤務。その間に東洋英和女学院大学院社会科学研究科修士課程(社会人コース)を修了。一橋大学経済学博士。1等陸佐、防衛大学校教授を経て、至誠館大学現代社会学部教授
江戸伸禎[エドノブヨシ]
英語翻訳者。1980年愛媛県生まれ。国際基督教大学卒業(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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Satoshi
MUNEKAZ
キミ兄
TK39
八八