出版社内容情報
「俳句は今の今がいのち、ではあるまいか。写生句にせよ回想句にせよ、さながら眼前に気配を伴えばこそ。柿食えば法隆寺の鐘が身近に響くようだし、雪降れば明治がはるかに遠くなるではないですか」
「芭蕉このかたこんにちまであまたの先達各位の句集などから、おりおりにこころ惹かれる句々を手控えておこう。そうして日々の思案や感慨の、引きだし役やまとめ役になっていただくのはどうだろう。(…)月々の季節の移ろいにつれて、または継起する天下の出来事に目をみはりつつ、あちらの先達やこちらの知友の名吟佳吟と、いささか勝手ながらおつきあいいただいて三々五々、連れ立って歩いていこう。そこで題して〈賛々語々〉」
俳句で世語り、街歩き--「賛々語々」ほか東日本大震災からコロナ禍の現在まで、世相と軽やかに切り結びつつ著者が綴り残した珠玉のエッセイ。絶筆「花吹雪」収録。
内容説明
俳句・川柳で世語り、街歩き―東日本大震災からコロナ禍の現在まで、世相と軽やかに切り結びつつ著者が綴り残した珠玉のエッセイ。絶筆「花吹雪」収録。
目次
1(非暴力の潮 3・11と私;わが俳句的日常 ほか)
2(春は花見か?;俳句を歩く 鰹篇 ほか)
3(江戸切絵図で歩く;私説東京七富士塚 ほか)
4(『アメリカ様』今昔;そのころと、唯今と 運動族の命運 ほか)
著者等紹介
小沢信男[オザワノブオ]
1927年、東京都芝区(現・港区)新橋に生まれる。作家。日本大学芸術学部卒業。2021年3月3日死去(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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