出版社内容情報
〈私たちは驚くほど時間的な生き物である。身体そのものがタイマーであり、精神と五感を通して時間を内面化し、内側から時間に構造を与える。それ以上に重要なのは、時間は意味と不可分だということだ。なぜなら時間は、人間に意味をもたらすための基本的な媒体であり条件だからだ。あらゆる実存的な問いの根源には、時間の有限性がある。人間は死の宿命の地平をどう乗り越えるか考え、自分自身の終末を認識しつつも、それに対抗する問いを立てる。限りある人生にどのような意味があるのか、そこから何を導きだせるのかと〉
生物学、文学、哲学、精神分析などジャンルを横断しながら、時間に対する万能感と人間的な時間への軽視に警鐘を鳴らし、ポストヒューマンの時代、テクノロジーとAIの時代に、人間はどう生きるべきかを問いかける、根底的かつアクチュアルな書。
内容説明
人間にすべての意味を与えるのは時間である―。AIの時代、私たちは時間とどう向き合うべきか。ホロコースト第二世代の作家が描く根底的かつアクチュアルな書。
目次
第1章 時間と身体
第2章 時間と心
第3章 時間と文化
第4章 私たちの時代の時間
著者等紹介
ホフマン,エヴァ[ホフマン,エヴァ] [Hoffman,Eva]
1945年、ユダヤ人の両親のもとにポーランドのクラクフに生まれる。13歳でカナダに移住。アメリカのライス大学で英文学を学び、ハーバード大学大学院で博士号を取得。1979年より1990年まで『ニューヨーク・タイムズ』の編集者として活躍する。1989年にノンフィクションとして高い評価を得た自伝Lost in Translation:A Life in a New Languageを出版、作家生活に入る。現在イギリスに在住
早川敦子[ハヤカワアツコ]
津田塾大学大学院文学研究科博士課程修了。英国エディンバラ大学大学院、オックスフォード大学大学院留学。津田塾大学学芸学部英語英文学科教授
柳田利枝[ヤナギダトシエ]
翻訳家(筆名・月沢李歌子)。津田塾大学非常勤講師
上神弥生[ウエガミヤヨイ]
1987年生まれ。津田塾大学大学院文学研究科博士課程修了。津田塾大学学芸学部英語英文学科助教
香山はるの[カヤマハルノ]
津田塾大学大学院文学研究科博士課程修了。跡見学園女子大学文学部教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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