出版社内容情報
〈生きていることは、終わりのない身体変容のただなかにいることだ。成長し回復しながら、適応し老化しながら、わたしたちのからだはどうしてもかたちを変えてゆく――そして、睡眠や記憶や学習によって、心も変わりゆく〉
生まれくること、死にゆくこと。それは始まりと終わりを意味するのではなく、どちらも人体が変わりつづけるプロセスにすぎない。それでも私たちは、古来より生と死に区切られた儚い時間のすべてを費やして、変化する身体とそれを受容する心を育みつづけてきた。
スコットランドの家庭医・フランシスの診療所にも、毎日のように変化に直面する人びとがやってくる。13歳で身ごもった少女、筋肉増強に魅せられた男性、新しい性別で生きることを決意した学者――。
今日、医学は私たちの身体をコントロールすることにおいて前例のない力を持っているが、その力にも限界がある。私たちは、けっして避けることのできない「変わりゆく自分」とどう共生してゆけばよいのだろうか。患者たちとのエピソードに、歴史・芸術・文学・神話の知識を織り交ぜながら鮮やかに描く、臨床医学的博物誌・第2弾。
内容説明
今日、医学は私たちの身体をコントロールすることにおいて前例のない力を持っているが、その力にも限界がある。私たちは、けっして避けることのできない「変わりゆく自分」とどう共生してゆけばよいのだろうか。患者たちとのエピソードに、歴史・芸術・文学・神話の知識を織り交ぜながら鮮やかに描く、臨床医学的博物誌・第2弾。
目次
変わりゆくものを見つけに
狼人間―満月に激越をきたす
懐胎―存在する理由その一と二
睡眠―夢のありか
ボディビルディング―たぎる血の行方
頭皮―角と恐怖と栄光と
誕生―心臓を手直し
若返り―若さと美しさの錬金術
タトゥー―変貌の術
拒食症―自制にとらわれて
幻覚―魔境をかいま見る
思春期―大人へのフルスロットル
妊娠―この上なく行き届いたわざ
巨人症―トリノにそびえし者たち
ジェンダー―テイレシアスを生きる
体内時計―脳のたもつ空
接骨―治療という解を求めて
更年期(メノポーズ)―女神の三つめの顔
去勢―希望と愛と犠牲と
笑い―徳は涙のそばに
義肢―ヒューマニティ2.0
記憶―忘却の宮殿
死―生の祝福
変わりゆく世界に抱かれて
著者等紹介
フランシス,ギャヴィン[フランシス,ギャヴィン] [Francis,Gavin]
1975‐。エディンバラ在住の医師、作家。七大陸を踏破した冒険者の顔ももつ。著書にEmpire Antarctica:Ice,Silence&Emperor Penguins(Chatto&Windus、2012、スコティッシュ・ブック・オブ・ザ・イヤー受賞)、『人体の冒険者たち―解剖図に描ききれないからだの話』(みすず書房、2018、ソールタイア・ノンフィクション・ブック・オブ・ザ・イヤー、BMAブック・アワーズ基礎医療部門賞、英5紙誌のブック・オブ・ザ・イヤー、BBC Radio4ブック・オブ・ザ・ウィーク受賞)がある
鎌田彷月[カマダホウゲツ]
翻訳者、校正校閲者。出版社勤務ののち独立。渡英期間をはさみながら、編集・執筆・翻訳・校正校閲などに従事
原井宏明[ハライヒロアキ]
原井クリニック院長、株式会社原井コンサルティング&トレーニング代表取締役。精神保健指定医。日本認知・行動療法学会代議員・専門行動療法士。MINTメンバー。日本動機づけ面接協会代表理事。1984年岐阜大学医学部卒業、ミシガン大学文学部に留学。国立肥前療養所精神科、国立菊池病院精神科、医療法人和楽会なごやメンタルクリニックを経て現職(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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- 影印武功夜話 〈20〉