出版社内容情報
ミシェル・レリスの仕事は『成熟の年齢』や『ゲームの規則』四部作に示されるように、記憶の襞の奥に入り込み、独自の「詩と真実」の追求を試みる自伝的作品に本領がある。レリスのテクストと、四人の画家が描いた彼の「肖像」との鏡像関係を跡付けつつ、デュシャンの影も差す、賭けとしての遊戯と演戯にみちた精神をたどり、20世紀を縦断した「文脈から逸脱をつづける人」とついに共鳴する、エレガントなライフワーク。図版73点。
内容説明
没後30年、死後の生において「栄光」を手に入れたかに見えるミシェル・レリス。20世紀フランスにおける特異な存在である「文脈から逸脱をつづける人」について共振する、エレガントな研究エッセー。
目次
第1章 骰子をふる男―マッソンの場合
第2章 ラザロのように―ジャコメッティの場合
第3章 道化役者の肖像―ピカソの場合
第4章 アナモルフォーシスの遊戯―ベイコンの場合
第5章 レリスの変身譚
第6章 ゲームとその規則―デュシャンの影
第7章 アーティストの/としての肖像
著者等紹介
千葉文夫[チバフミオ]
1949年生まれ。早稲田大学大学院文学研究科満期退学。パリ第一大学博士課程修了。早稲田大学名誉教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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