出版社内容情報
「アリストテレスの科学の精巧なタペストリーに思いをいたし、それをわれわれの科学とくらべてみながら、われわれは今ようやく、彼の意図していたことや彼が成し遂げたことを、われわれ以前のどの時代よりもはっきりと見て取ることができるようになった。私はそう思っている。そしてもしそれが本当なら、それはわれわれがやっと、彼に追いつくことができたからなのだろう。」
(本文より)
下巻では遺伝や生活史の理論、ダーウィンとの比較のほか、自然発生説やコウイカ大論争といったテーマに端を発する近代以降の生物学のターニングポイントにもスポットライトを当て、その随所にアリストテレスの影を色濃く浮かびあがらせる。また、アリストテレスの生物学と哲学がどのように結びついていたか、それらがいかに現代の生物学の体系の中核に引き継がれているかについても掘り下げる。
科学革命以来の数百年間、ほとんど蔑ろにされ忘れられていた偉大な生物学者を、著者はダーウィンやリンナエウスと比肩する先達として見事に蘇らせている。
〈グールドの最良の著書にも匹敵する才筆。近年の生物系の著作の中では抜きん出て長く読まれる本になるだろう〉
──ニューサイエンティスト誌
内容説明
下巻では遺伝や生活史の理論、ダーウィンとの比較のほか、自然発生説やコウイカ大論争といったテーマに端を発する近代以降の生物学のターニングポイントにもスポットライトを当て、その随所にアリストテレスの影を色濃く浮かびあがらせる。また、アリストテレスの生物学と哲学がどのように結びついていたか、それらがいかに現代の生物学の体系の中核に引き継がれているかについても掘り下げる。科学革命以来の数百年間、ほとんど蔑ろにされ忘れられていた偉大な生物学者を、著者はダーウィンやリンナエウスと比肩する先達として見事に蘇らせている。
目次
ヒツジの谷
カキのレシピ
イチジク、蜜蜂、魚
石の森
宇宙
ピュラー海峡
補遺
著者等紹介
ルロワ,アルマン・マリー[ルロワ,アルマンマリー] [Leroi,Armand Marie]
インペリアル・カレッジ・ロンドン、進化発生生物学教授。1964年、ニュージーランド、ウェリントン生まれ。国籍はオランダ。ニュージーランド、南アフリカ、カナダで幼少年期を過ごす。ダルハウジー大学(ハリファックス、カナダ)で学士号を取得後、カリフォルニア大学アーバイン校(アメリカ)で博士号を取得。マイケル・ローズ博士のもとでショウジョウバエを対象に老化の進化生物学研究に携わる。ついでアルバート・アインシュタイン医科大学のスコット・エモンズ博士のもとでポストドクトラル・フェローを勤め、線虫の成長の研究を始める。1996年からインペリアル・カレッジ・ロンドンで講師、2001年から進化発生生物学部門リーダーを務める。初の著書MUTANTS:On Genetic Variety and the Human Body(Viking Penguin,2003)(邦訳は上野直人監修・築地誠子訳『『ヒトの変異―人体の遺伝的多様性について』,2006,みすず書房)により、Guardian First Book Awardを受賞。『アリストテレス 生物学の創造』により、London Hellenic Prize2015およびRunciman Prize2015を受賞。イギリスではBBCチャンネル4、ディスカヴァリー・チャンネル・ナショナル・ジオグラフィックなどのテレビ番組で放送作家兼ナビゲーターも務め、科学コミュニケーターとしてもよく知られている
森夏樹[モリナツキ]
翻訳家(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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