出版社内容情報
〈どのページも、アリストテレスの眼を通して見たこの世界の美しさを追体験させてくれる〉
──ネイチャー誌
アリストテレスは超一級の生物学者だった──しかも、史上一人目の。自身も進化と発生学の研究者である著者は、『動物誌』を中心にアリストテレスの生物学を調べあげ、2400年前の超人的先駆者の着眼と構想を掘り起こした。形態、発生、代謝、分類、老化、情報の継承まで──それは古くて新しい、ブリリアントな生物学だ。本書のどのページもアリストテレスのセンス・オブ・ワンダーと呼ぶべきものに満ちており、哲人を魅了した生物界の不思議さと精妙さに、読む者もまた魅入られてしまう。
知りうる限りの生物種について記述し、自ら動物の解剖を繰り返し、生物界の部分と全体をシステムとして分析したアリストテレス。彼が「仕事を終える頃には、素材、形、目的、変化などはもはや思弁哲学のおもちゃではなく、研究のプログラムとなっていた」。自然のありのままの体系に重ね合わせようと周到に編まれた理論には、生き物たちの多様さの中に張り巡らされたパターン性、生命の連続性と差異化についての深い洞察が織り込まれている。
本書はそんなアリストテレスの生物学的仕事の全貌を鮮やかに描き出すとともに、時代を超えて探求され続ける生物学の精髄を読み解く。
内容説明
アリストテレスは超一級の生物学者だった―しかも、史上一人目の。自身も進化と発生学の研究者である著者は、『動物誌』を中心にアリストテレスの生物学を調べあげ、2400年前の超人的先駆者の着眼と構想を掘り起こした。形態、発生、代謝、分類、老化、情報の継承まで―それは古くて新しい、ブリリアントな生物学だ。本書はそんなアリストテレスの生物学的仕事の全貌を鮮やかに描き出すとともに、時代を超えて探求され続ける生物学の精髄を読み解く。
目次
エラトー書店にて
島
人智の及ぶところ
解剖
自然
イルカのいびき
道具
鳥の風
コウイカの霊魂
泡
著者等紹介
ルロワ,アルマン・マリー[ルロワ,アルマンマリー] [Leroi,Armand Marie]
インペリアル・カレッジ・ロンドン、進化発生生物学教授。1964年、ニュージーランド、ウェリントン生まれ。国籍はオランダ。ニュージーランド、南アフリカ、カナダで幼少年期を過ごす。ダルハウジー大学(ハリファックス、カナダ)で学士号を取得後、カリフォルニア大学アーバイン校(アメリカ)で博士号を取得。マイケル・ローズ博士のもとでショウジョウバエを対象に老化の進化生物学研究に携わる。ついでアルバート・アインシュタイン医科大学のスコット・エモンズ博士のもとでポストドクトラル・フェローを勤め、線虫の成長の研究を始める。1996年からインペリアル・カレッジ・ロンドンで講師、2001年から進化発生生物学部門リーダーを務める。初の著書MUTANTS:On Genetic Variety and the Human Body(Viking Penguin,2003)(邦訳は上野直人監修・築地誠子訳『『ヒトの変異―人体の遺伝的多様性について』,2006,みすず書房)により、Guardian First Book Awardを受賞。『アリストテレス 生物学の創造』により、London Hellenic Prize2015およびRunciman Prize2015を受賞。イギリスではBBCチャンネル4、ディスカヴァリー・チャンネル・ナショナル・ジオグラフィックなどのテレビ番組で放送作家兼ナビゲーターも務め、科学コミュニケーターとしてもよく知られている
森夏樹[モリナツキ]
翻訳家(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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