明治維新の敗者たち―小栗上野介をめぐる記憶と歴史

個数:

明治維新の敗者たち―小栗上野介をめぐる記憶と歴史

  • ウェブストアに1冊在庫がございます。(2024年03月29日 11時37分現在)
    通常、ご注文翌日~2日後に出荷されます。
  • 出荷予定日とご注意事項
    ※上記を必ずご確認ください

    【ご注意事項】 ※必ずお読みください
    ◆在庫数は刻々と変動しており、ご注文手続き中に減ることもございます。
    ◆在庫数以上の数量をご注文の場合には、超過した分はお取り寄せとなり日数がかかります。入手できないこともございます。
    ◆事情により出荷が遅れる場合がございます。
    ◆お届け日のご指定は承っておりません。
    ◆「帯」はお付けできない場合がございます。
    ◆画像の表紙や帯等は実物とは異なる場合があります。
    ◆特に表記のない限り特典はありません。
    ◆別冊解答などの付属品はお付けできない場合がございます。
  • ●店舗受取サービス(送料無料)もご利用いただけます。
    ご注文ステップ「お届け先情報設定」にてお受け取り店をご指定ください。尚、受取店舗限定の特典はお付けできません。詳細はこちら
  • サイズ B6判/ページ数 296p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784622088110
  • NDC分類 210.61
  • Cコード C0021

出版社内容情報

小栗上野介忠順(1827-68)は万延元年の使節団員として渡米し、勘定奉行や外国奉行を歴任、崩壊しつつある幕政を中枢で支えた人物だが、後世の評価は二分した。一方に、横須賀造船所を建設し、最初の株式会社「兵庫商社」を構想した合理主義者で、近代化の立役者という評価があり、もう一方に、薩長との主戦論を唱え無用な戦争に固執したという見方がある。その主戦論が原因で罷免され現在の群馬県に隠棲したが、謀反の容疑をかけられ新政府軍により斬首。以来、逆賊の謗りを受けてきた。
歴史は勝者によって書かれる。幕末維新史も例外ではない。本書は小栗上野介という類稀な人物を敗者の代表として選び、敗者への公正さを要求した人びとが「勝てば官軍、負ければ賊軍」式の明治政府史観に、いかに抗ってきたかを跡づける。それは草の根的に地方で始まり、全国的な歴史観に影響を与えるに至った。本書はこの過程を豊富な一次史料、文学作品、映画、テレビドラマ、記念事業により実証的にたどった。さらに、明治以来何度となく起こった維新ブーム、「エキゾチック・ジャパン」「歴史街道」「ふるさとブーム」など昭和の地方振興との関係や、「失われた10年」打開の鍵を明治維新に求める時流の影響までを丹念に掘り起こした。
小栗終焉の地に暮らしたアメリカ人研究者が幕末維新史にメモリー・スタディーズの手法を導入した意欲作。

内容説明

「勝てば官軍、負ければ賊軍」なのか?明治新政府史観に対する親幕府側の、国に対する地方の、二重の抗いを明治から平成までたどり、歴史の生成を描く。

目次

序論―敗者たちを想起する
第1章 最後の旗本
第2章 明治期につくられた徳川ヒーロー
第3章 悪者の救済
第4章 戦後つくり直された維新の敗者たち
第5章 「失われた一〇年」の小栗と新しいヒーローたち
結論―意味のある風景へ

著者等紹介

ワート,マイケル[ワート,マイケル] [Wert,Michael]
マルケット大学(米ウィスコンシン州)歴史学准教授。専門は日本近世史。1997年ジョージ・ワシントン大学卒業(東アジア研究)。2007年カリフォルニア大学で博士号取得(東アジア史)

野口良平[ノグチリョウヘイ]
1967年生まれ。京都大学文学部卒業。立命館大学大学院文学研究科博士課程修了。京都造形芸術大学非常勤講師。哲学、精神史、言語表現論。著書『「大菩薩峠」の世界像』(平凡社、2009、第18回橋本峰雄賞)ほか(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

この商品が入っている本棚

1 ~ 1件/全1件

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

おさむ

37
小栗上野介忠順は、地味ながらNHKの「英雄たちの選択」で取り上げられ、磯田道史さんが高く評価していたので気になっていた。著者はアメリカ人。終焉の地である群馬で暮らし、草の根の運動で小栗の名誉が復活した経緯を丹念に追う力作だ。90年代のTBSの徳川埋蔵金の特番で名前が出た事もプラスにもなっているのだとか。薩長史観を世に広めた司馬遼太郎も当初は小栗を悪人としていたが、後に180度転換し、真の官僚モデルなどと褒めている。歴史上の人物の評価は時代によってコロコロ変わる。そのことを私たちは、知っておく必要がある。2019/10/08

田中峰和

8
小栗上野介を題材に明治維新の敗者を語る米国の歴史研究者の本。小栗は「竜馬がゆく」では否定的にとらえられていたが、大村益次郎を感嘆せしめた男だ。時代によってあるいは人によって評価は異なるが、明治維新では敗北しながら、明治国家の父と評されるほどの人物でもある。多くの歴史家が薩長の人士と徳川の忠臣を否定的に描き出す傾向があるが、一方では民主主義の源泉として幕末を再評価する論もある。高校の日本史教科書にも取り上げられるようになった小栗。その復権は小栗の先見性が評価されているからだと著者が指摘している。2019/08/17

takao

3
小栗上野介2023/05/23

aki

2
横須賀造船所ほか我が国の近代化に務めた小栗上野介のことを書いた本。 河原にて処刑(小栗の最後)の記述が具体的で哀れを誘う。 2020/01/17

外部のウェブサイトに移動します

よろしければ下記URLをクリックしてください。

https://bookmeter.com/books/13770515
  • ご注意事項

    ご注意
    リンク先のウェブサイトは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」のページで、紀伊國屋書店のウェブサイトではなく、紀伊國屋書店の管理下にはないものです。
    この告知で掲載しているウェブサイトのアドレスについては、当ページ作成時点のものです。ウェブサイトのアドレスについては廃止や変更されることがあります。
    最新のアドレスについては、お客様ご自身でご確認ください。
    リンク先のウェブサイトについては、「株式会社ブックウォーカー」にご確認ください。