出版社内容情報
C・P・スノーが1959年に世に問うた『二つの文化と科学革命』は、ポストモダン後の現在に至るまで論争の火種を提供してきた。いったいなぜ。「二つの文化」とは「文学に造詣の深い知識人」の文化と自然科学者の文化のことだが、この論争にはそれにとどまらない様々な深層があった。気鋭の思想史家がこの論争の意味をあぶりだしていく。
内容説明
「文系/理系」の区分をはじめ、「二つの文化」という発想には何が潜んでいるのか。英国の事情に焦点をしぼりながら、スノー『二つの文化と科学革命』がもたらした「論争」の背景に、気鋭の研究者が迫る。
目次
1 C.P.スノーと技術家主義のリベラリズム
2 F.R.リーヴィスと急進主義のリベラリズム
3 二つのカレッジの物語
4 英国社会史の形成
5 国家「衰退」の高まり
6 ポスト植民地主義の進展
7 能力主義期の衰微
著者等紹介
オルトラーノ,ガイ[オルトラーノ,ガイ] [Ortolano,Guy]
現在ニューヨーク大学(NYU)教養学部歴史学科准教授。2005年ノースウェスタン大学から博士号を取得。ワシントン大学セントルイス校、ヴァージニア大学をへて、2009年からニューヨーク大学で教鞭を取っている。近代英国の文化史および思想史の研究者で、都市の歴史と科学史に関心を抱いている
増田珠子[マスダタマコ]
津田塾大学学芸学部英文学科卒業。津田塾大学大学院文学研究科後期博士課程単位取得満期退学。津田塾大学英文学科研究助手をへて、現在駿河台大学経済経営学部教授。専門はイギリス演劇、児童文学(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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