出版社内容情報
社会学的思惟を革新したブルデュの主著《実践感覚》は、ここに完結した。
第一巻〈理論理性批判〉では、ブルデュ社会学の基本的諸概念(構造、ハビトゥス、実践、象徴資本)と、その諸概念を構成する彼の理論的構成法を記述する。それは、現象学から構造主義へ、実体主義的思考から構造・関係主義への認識論的旋回をめざし、伝統的社会学の思惟様式にレヴィ=ストロースの構造主義をも超える方向転換をもたらすものであった。
第二巻〈実践の論理〉は、前巻の理論篇に対するいわば応用篇である。ここでは、カビリアのアルカイックな社会の日常生活に見られる〈慣習的行動=実践〉が記述され、これらの諸実践が多様なハビトゥスを介して構造へと形成される。諸概念が具体的素材による例証を得、逆に日常生活の数々の実践が、概念によって照明されることで、新たな〈意味〉を帯びてくる。本巻は、認識論的な〈錯認〉〈否認〉を回避し、それが由来するメカニズムを含めて、社会的事象を描出しようとするブルデュの社会学的実証の到達点を示している。全2巻。
第二部 実践の論理
序言
第1章 土地と結婚戦略
第2章 親族の社会的用法
問いの状態
関係の機能と集団基礎
月並みなものと並み‐外れたもの
結婚戦略と社会的再生産
第3章 アナロジーの悪魔
産出公式
基本的分割
閾と移行
否認された侵犯
図式の移転と相同性
不確定性の良い使用法
付論 家または転倒した世界
注
あとがき
参考文献
ピエール・ブルデュ[ピエールブルデュ]
著・文・その他
今村仁司[イマムラヒトシ]
翻訳
福井憲彦[フクイノリヒコ]
翻訳
塚原史[ツカハラフミ]
翻訳
港道隆[ミナトミチタカシ]
翻訳
内容説明
日常生活の慣習的行動=実践が、ブルデュの諸概念に照明され、新しい意味を帯び、新たな構造を形成する。
目次
第2部 実践の論理(土地と結婚戦略;親族の社会的用法;アナロジーの悪魔;付論 家または転倒した世界)
著者等紹介
ブルデュ,ピエール[ブルデュ,ピエール] [Bourdieu,Pierre]
1930年フランスのダンガンに生まれる。1951‐54年高等師範学校に学び、哲学の教授資格を取得。1958‐60年アルジェ大学、1960‐61年パリ大学、1961‐64年リール大学で、助手・講師を勤め、1964年社会科学高等研究院教授、1981年コレージュ・ド・フランス教授に就任。ヨーロッパ社会学センターを主宰する。2002年歿
今村仁司[イマムラヒトシ]
1942年岐阜県に生まれる。1970年京都大学経済学部大学院博士課程修了。元東京経済大学教授。2007年歿
福井憲彦[フクイノリヒコ]
1946年東京に生まれる。1973年東京大学大学院修士課程修了。現在、学習院大学名誉教授
塚原史[ツカハラフミ]
1949年東京に生まれる。1979年早稲田大学大学院博士課程修了。現在、早稲田大学教授
港道隆[ミナトミチタカシ]
1953年北海道に生まれる。1981年東京外国語大学大学院修士課程修了。1987年パリ第一大学博士課程修了。甲南大学名誉教授。2015年歿(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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