出版社内容情報
政治思想史家の代表的4論文。著者の聡明なコモン・センスの見事な典型であるとともに、別の角度から見れば、英知そのものといえる。
著者は1909年、当時ロシア帝国領であり、第二次大戦後またもやソヴェト連邦に編入されてしまったラトヴィアの首府リガに生まれた。オックスフォード大学卒業。主著に「マルクス」(1939)、「はりねずみと狐」(1953)、「啓蒙の時代」(1956)、「1940年のチャーチル」(1964)、「ヴィーコとヘルダー」(1976)などがある。オックスフォードのウォルフスン・カレッジの学長をつとめ、74年から78年英国学士院長であった。本書はその代表作としての地位を占めるものであるといえよう。
本書の各論文は、著者の聡明なコモン・センスの見事な典型であるとともに、別の角度から見れば、英知そのものといえる。透明でありながら深い思考に支えられ、現代の最も不評な・貧しい語彙になりさがってしまった「ヒューマニズム」に、そのもっともラジカルな形姿において、生気を与える。この同じ理由が、19世紀のゲルツェンやミルのごとき思想家に深く愛着せしめると同時に、マルクスの荒々しい外貌と既定の名声の背後に隠されている、リベラルな精神の発見を、可能にしていると思われるのである。
序論 (小川晃一・小池?訳)
二十世紀の政治思想 (福田歓一訳)
歴史の必然性 (生松敬三訳)
二つの自由概念 (生松敬三訳)
ジョン・スチュアート・ミルと生の目的 (小川晃一・小池?訳)
付録 政治理論はまだ存在するか (生松敬三訳)
あとがき (福田歓一)
索引
アイザィア・バーリン[アイザィアバーリン]
著・文・その他
小川晃一[オガワコウイチ]
翻訳
小池?[コイケケイ]
翻訳
福田歓一[フクダカンイチ]
翻訳
生松敬三[イキマツケイゾウ]
翻訳
内容説明
政治哲学者・思想史家の四エッセイ。選択の自由と人間的責任を強調し、決定論と相対主義に批判を加える。
目次
序論
二十世紀の政治思想
歴史の必然性
二つの自由概念
ジョン・スチュアート・ミルと生の目的
付録 政治理論はまだ存在するか
著者等紹介
バーリン,アイザィア[バーリン,アイザィア] [Berlin,Isaiah]
1909年ラトヴィアの首都リガに生れる。オックスフォード大学卒業以後、哲学の研究員としての道を進む。1942年以降ワシントンの、1945‐46年モスクワの、各英国大使館に勤めたあと、オックスフォードの学究生活に戻る。1957‐67年チチリ講座を担当、社会・政治理論の主任教授に就任。1966‐75年オックスフォードのウォルフスン・カレッジの初代学長、1974‐78年英国人文学士院長。1997年歿
小川晃一[オガワコウイチ]
1927年群馬県に生れる。1952年東京大学法学部政治学科卒業。北海道大学名誉教授
小池〓[コイケケイ]
1925年東京に生れる。1952年東京大学文学部英文科卒業。東京大学名誉教授。2004年歿
福田歓一[フクダカンイチ]
1923年神戸に生れる。1947年東京大学法学部政治学科卒業。東京大学名誉教授。日本学士院会員。2007年歿
生松敬三[イキマツケイゾウ]
1928年東京に生れる。1950年東京大学文学部哲学科卒業。元中央大学教授。1984年歿(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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