ヒトラーのモデルはアメリカだった―法システムによる「純血の追求」

個数:
電子版価格
¥4,180
  • 電子版あり
  • ポイントキャンペーン

ヒトラーのモデルはアメリカだった―法システムによる「純血の追求」

  • ウェブストアに2冊在庫がございます。(2025年05月02日 19時31分現在)
    通常、ご注文翌日~2日後に出荷されます。
  • 出荷予定日とご注意事項
    ※上記を必ずご確認ください

    【ご注意事項】 ※必ずお読みください
    ◆在庫数は刻々と変動しており、ご注文手続き中に減ることもございます。
    ◆在庫数以上の数量をご注文の場合には、超過した分はお取り寄せとなり日数がかかります。入手できないこともございます。
    ◆事情により出荷が遅れる場合がございます。
    ◆お届け日のご指定は承っておりません。
    ◆「帯」はお付けできない場合がございます。
    ◆画像の表紙や帯等は実物とは異なる場合があります。
    ◆特に表記のない限り特典はありません。
    ◆別冊解答などの付属品はお付けできない場合がございます。
  • ●3Dセキュア導入とクレジットカードによるお支払いについて
    ●店舗受取サービス(送料無料)もご利用いただけます。
    ご注文ステップ「お届け先情報設定」にてお受け取り店をご指定ください。尚、受取店舗限定の特典はお付けできません。詳細はこちら
  • サイズ B6判/ページ数 221p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784622087250
  • NDC分類 316.834
  • Cコード C0022

出版社内容情報

アメリカの人種法と市民権法がニュルンベルク法を生み出した。合衆国がジェノサイド政策に与えた影響を、丹念に掘り起した画期的業績「本書の目的は、ナチスがニュルンベルク法を考案するさいにアメリカの人種法に着想を求めたという、これまで見落とされていた歴史を紐とくことだ。それにより、この歴史がナチス・ドイツについて、人種主義の近代史について、そしてとりわけこのアメリカという国について私たちに何を語るのか、それを問いかけることにある」(はじめに)
そして本書は、ナチスのニュルンベルク諸法が、市民権、およびセックスと生殖を重視していたことを指摘する。
「アメリカの人種法にはナチスから見て魅力的な面がいくつかあった。とりわけ異人種婚に重罰を科すアメリカの稀有な慣習が「ドイツ人の血と名誉を守るための法」の背景に見てとれる。いっぽう「血の一滴の掟」(ワンドロップルール)といった他の点は、あまりに過酷すぎると驚かれた」(終章)のだった。
法と歴史の狭間から、豊富な史料を駆使して、人種法における世界の「リーダー」たるアメリカ、さらにアメリカそのものに深く根付いた人種主義をあぶりだした、初めての試み。

はじめに

第1章 ナチスの国旗とナチスの市民はいかにつくられたか
最初のニュルンベルク法──ニューヨークのユダヤ人とナチスの旗
第二のニュルンベルク法──ナチスによる市民の規定
アメリカ──人種主義的移民法における世界のリーダー
アメリカの二級市民
ナチスが穂を継ぐ
公民法に向けて──1930年代前半のナチスの政策
ナチスはアメリカの二級市民に注目した
結論

第2章 ナチスの血とナチスの名誉を守る
「血の法」に向けて──街頭での対立と政権内の対立
街頭での対立──「明快な法律」を求める
政権内の対立──プロイセン覚書とアメリカの例
守旧派の法曹による抵抗──ギュルトナーとレーゼナー
1934年6月5日の会議
アメリカの法律に関するナチスの情報源
アメリカの影響を評価する
「混血児」の定義──「血の一滴の掟」とアメリカの影響の限度

終章 ナチスの目から見たアメリカ
人種主義の世界史におけるアメリカの位置づけ
ナチズムとアメリカの法文化

謝辞

索引
原注
推奨する参考文献

ジェイムズ・Q・ウィットマン[ジェイムズウィットマン]
著・文・その他

西川美樹[ニシカワミキ]
翻訳

内容説明

ナチスのニュルンベルク法を生み出したのは、人種主義のリーダー、アメリカの法制度だった。アメリカがヒトラーのジェノサイド政策に与えた影響を、広範な史料から丹念に掘り起した画期的業績。

目次

第1章 ナチスの国旗とナチスの市民はいかにつくられたか(最初のニュルンベルク法―ニューヨークのユダヤ人とナチスの旗;第二のニュルンベルク法―ナチスによる市民の規定;アメリカ―人種主義的移民法における世界のリーダー;アメリカの二級市民 ほか)
第2章 ナチスの血とナチスの名誉を守る(「血の法」に向けて―街頭での対立と政権内の対立;街頭での対立―「明快な法律」を求める;政権内の対立―プロイセン覚書とアメリカの例;守旧派の法曹による抵抗―ギュルトナーとレーゼナー ほか)
終章 ナチスの目から見たアメリカ(人種主義の世界史におけるアメリカの位置づけ;ナチズムとアメリカの法文化)

著者等紹介

ウィットマン,ジェイムズ・Q.[ウィットマン,ジェイムズQ.] [Whitman,James Q.]
イェール・ロー・スクール比較法および外国法フォード財団教授。専門は比較法、刑法、法制史。シカゴ大学で精神史のPhD.を取得。スタンフォード大学ロー・スクールで教鞭をとったのち、1994年からイェール・ロー・スクール教授

西川美樹[ニシカワミキ]
翻訳家(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

この商品が入っている本棚

1 ~ 1件/全1件

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

塩崎ツトム

13
ナチ政権の初期ユダヤ迫害政策に、アメリカの人種隔離政策がかなり参考にされていたことを示す。アメリカの司法体制もかなりキメラ的なものだが、ナチはそれをさらに醜い怪物じみた制度にしようとしていた。2023/09/17

田中峰和

8
トランプの移民排斥は市民社会にも伝搬し、各国でも極右が台頭する兆候はナチスより、米国の20世紀初頭にもみられる。まさに先祖返り、本書はそんな事例を数多くの資料から例証する。数百万人をガス室に送ったナチスの悪事は、数約万人のインディアンを銃で撃ち殺して数十万人まで減らした歴史をなぞっているだけ。黒人などの有色人種との結婚を禁じ、読み書きテストをクリアできない者に投票権を与えない法律は、中国やアジアからの移民を制限した。ナチスのニュルンベルク法は合衆国の事例を取り入れ、ユダヤ人の特定と虐殺にまで繋がった。2018/11/28

Toska

5
人種主義のチャンピオンであり白人による征服のシンボルだったアメリカに対し、ナチスが寄せた熱い視線。『我が闘争』でアメリカが好意的に評されていたというのは初めて知った。ナチズムとは決して突然変異的な存在ではなく、近代ヨーロッパの思想潮流(の一つ)にルーツを持つものであったのだ。さらに、アメリカの「リアリズム」法学がナチ法曹界の大物たちを惹きつけたという興味深い指摘もあり、頁数は少ないが様々な鋭い論点を含んだ良書。2021/12/01

フクロウ

4
‪ナチスはニュルンベルク法制定にあたり、アメリカの諸州の①移民法制②二等市民法制③異人種間結婚規制(刑罰あり)をかなり研究していた。また参考にされたのは制度形式だけではない。ナチスは悪しき法実証主義の典型といわれてきたが、それは国家対国民関係だけであり、総統対官僚関係では、官僚にヒトラーの精神を忖度しての権力行使という自主性が認められ極めて広い裁量が与えられていた。概念法学で縛られたナチスの法律家からすればアメリカリアリズムこそはヒトラー精神の実現のための自由裁量を正当化してくれるロジックだっのである。‬2018/12/19

takao

3
アメリカの人種法に強い関心を抱いていた。2022/04/10

外部のウェブサイトに移動します

よろしければ下記URLをクリックしてください。

https://bookmeter.com/books/13069308
  • ご注意事項

    ご注意
    リンク先のウェブサイトは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」のページで、紀伊國屋書店のウェブサイトではなく、紀伊國屋書店の管理下にはないものです。
    この告知で掲載しているウェブサイトのアドレスについては、当ページ作成時点のものです。ウェブサイトのアドレスについては廃止や変更されることがあります。
    最新のアドレスについては、お客様ご自身でご確認ください。
    リンク先のウェブサイトについては、「株式会社ブックウォーカー」にご確認ください。

最近チェックした商品