Haruki Murakamiを読んでいるときに我々が読んでいる者たち

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Haruki Murakamiを読んでいるときに我々が読んでいる者たち

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  • サイズ B6判/ページ数 379p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784622087007
  • NDC分類 910.268
  • Cコード C0095

出版社内容情報

村上春樹の英語圏での成功の舞台裏を、編集者、翻訳家、エージェント…など携わった様々な人々、村上本人へのインタビューを軸に描く村上春樹は、いまや世界で最も広く読まれている日本人小説家である。その世界的な人気の背景には、英語圏――とりわけアメリカ――での成功がある。日本文学の英訳の多くが政府や文化機関の支援を受け、限られた読者(主に日本研究者など)を対象に刊行されてきたなか、村上作品はアメリカの文芸出版の権威であるクノップフや『ニューヨーカー』などの出版社・雑誌から世に送り出され、大勢の読者を獲得し、多くの同時代作家に影響を与えている。
この英語圏での活躍の裏には、それぞれの人生のポイントで村上作品と出会い、惹き込まれ、その紹介に情熱を注いだ翻訳家、編集者、エージェント、研究者、書評家、書店員といった、出版界のスペシャリストたちがいた。翻訳家アルフレッド・バーンバウム、ジェイ・ルービン、編集者エルマー・ルーク、リンダ・アッシャー、ゲイリー・フィスケットジョン、クリストファー・マクレホーズ、装丁家チップ・キッド……。
『ねじまき鳥クロニクル』での世界へのブレイクスルーまでの道のりを後押しした、個性あふれる30余名の人々との対話、そして村上本人へのインタビューをもとに、世界的作家Haruki Murakamiが生まれるまでのストーリーを追う。

バーンバウム、村上春樹を発見する 1984-1988
1 ボヘミアンな翻訳家(?)ができるまで
2 文学と美術のはざまで──大学で文学を学ぶ?
3 生活のために「翻訳家」になる
4 すべては原稿の持ちこみから
5 英語学習者向けのシリーズからの刊行
6 きままな翻訳家?
7 他の活動の傍らで翻訳を続ける

村上春樹、アメリカへ──Haruki Murakamiの英語圏進出を支えた名コンビ 1989-1990
8 エンジンをスタートさせた編集者、エルマー・ルーク
9 ニューヨーク出版界での悪戦苦闘
10 日本行きの切符
11 ルーク、ムラカミと出会う
12 『羊』をアメリカへ
13 同時代的でよりアメリカ的な『羊』作り
14 NYと連携し、広報戦略を立てる
15 前代未聞の広報費
16 人のつながりを辿って
17 注目度を上げるためのペーパーバック権オークション 
18 ニューヨークでの著者プロモーション
19 日本からの「新しい声」を歓迎するアメリカの評者たち
20 アメリカから世界へ
21 『ニューヨーカー』掲載作家になる
22 「ねじまき鳥」と担当編集の女性たち

新たな拠点、新たなチャレンジ 1991-1992
23 プリンストンを新拠点に
24 さらに工夫を加えた英語圏デビュー二作目
25 「ハードボイルド・ワンダーランド」と「世界の終り」の共同「ヴォイス」作り
26 ギリギリのスケジュールで進む編集作業
27 ピンクの女の子らの消滅
28 タイトルを巡る議論再び
29 英国も含めた著者プロモーション

オールアメリカンな体制作りへ 1992-1994
29 新たな出版社を求めて
30 小説家にとって最高の出版社「アルフレッド・クノップフ」
31 エージェントを「選択」する
32 カーヴァー・ギャングに正式に加わる
33 クノップフでの新たな編集者との出会い
34 英語圏で初の短編集を編む
35 個人的な取捨選択?
36 チップ・キッドによる初の村上ジャケット
37 「冬の時代」に支えとなった書評と仲間たち
38 クノップフラーになることの意味
39 村上春樹、「ニューヨーカー作家」になる
40 『ねじまき鳥』の訳者探し
41 バーンバウム&ルーク・コンビのラストダンス
42 バトンタッチと名コンビのその後

『ねじまき鳥』、世界へ羽ばたく 1993-1998
43 厳格な訳者(?)、ジェイ・ルービン
44 村上作品との出会い
45 短編から翻訳する
46 ケンブリッジ・コネクション
47 The Wind-up Bird Chronicle 刊行に向けての長いワインドアップ
48 短縮された『ねじまき鳥』
49 「世界で最も有名な日本人作家へと変貌させた」作品
50 イギリスでの飛躍を支えた新たな出版社

辛島デイヴィッド[カラシマデイヴィッド]
著・文・その他

内容説明

村上春樹と英米出版界のスペシャリストたちの冒険。A・バーンバウム、E・ルーク、L・アッシャー、J・ルービン、G・フィスケットジョン、チップ・キッド…、そして村上春樹。Haruki Murakamiの世界への飛翔までの道のりを、30余名へのインタビューをもとにたどる、異色の文芸ドキュメント。

目次

バーンバウム、村上春樹を発見する 1984‐1988(ボヘミアンな翻訳家(?)ができるまで
文学と美術のはざまで―大学で文学を学ぶ? ほか)
村上春樹、アメリカへ―Haruki Murakamiの英語圏進出を支えた名コンビ 1989‐1990(エンジンをスタートさせた編集者、エルマー・ルーク;ニューヨーク出版界での悪戦苦闘 ほか)
新たな拠点、新たなチャレンジ 1991‐1992(プリンストンを新拠点に;さらに工夫を加えた英語圏デビュー二作目 ほか)
オールアメリカンな体制作りへ 1992‐1994(新たな出版社を求めて;小説家にとって最高の出版社「アルフレッド・クノップフ」 ほか)
『ねじまき鳥』、世界へ羽ばたく 1993‐1998(厳格な訳者(?)ができるまで
村上作品との出会い ほか)

著者等紹介

辛島デイヴィッド[カラシマデイヴィッド]
1979年東京都生まれ。作家・翻訳家。現在、早稲田大学国際教養学部准教授。タフツ大学(米)で学士号(国際関係)、ミドルセックス大学(英)で修士号(文芸創作)、ロビラ・イ・ビルヒリ大学(西)で博士号(翻訳・異文化学)取得。日本文学の英訳や国際的な出版・文芸交流プロジェクトに幅広く携わる。2016年4月から2017年3月まで、NHKラジオ「英語で読む村上春樹」講師もつとめた(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

どんぐり

63
川端・谷崎・三島に継ぐ日本人作家が国際的作家Haruki Murakamiになるまでのサイドストーリーである。我々が読んでいる日本人の村上春樹の小説が海外の読者に読まれるまでには、アメリカ市場へ向けてのプロモーターと日本語を英語に翻訳する者が欠かせない。これはそんな彼らの物語でもある。国際的な文芸市場のハブであるニューヨークでのデビューから国際的作家となった村上春樹の軌跡を翻訳家、編集者、作家へのインタビューをとおして明らかにしているので、ハルキストにとっては必読本といえよう。ところで、書名の「我々が読ん2019/01/24

ぐうぐう

34
現在、世界でもっとも読まれている日本人作家が村上春樹であることは、誰もが認める事実だろう。しかし、村上春樹がどのように世界に紹介され、評価を得て、人気作家となっていったかは、意外と知られていない。本書は、いかに世界がHaruki Murakamiを発見したかを、関わった翻訳家、編集者、装丁家、エージェント等々に直接取材し、ブレイクスルーを果たすまでを追ったノンフィクションである。もちろん、村上春樹本人へのインタビューも敢行している。(つづく)2018/10/02

SOHSA

32
《図書館本》NHK「英語で読む村上春樹」講師を務めていた著者の村上春樹に関する本ということで読む前からかなりの期待を持っていた。内容はまさに期待どおりの充実したものだった。今や世界的な小説家である村上春樹の作品についてなぜそれほどまでに世界で認められるようになったのか、それは単に村上作品の秀逸さだけではなく、翻訳家や編集者など周囲の人々の努力と協力そして少なからず幸運が要素になっていたことがよく理解できた。翻訳とは単に原作に忠実に訳すことではなく、翻訳先の言語世界でいかに理解されるか売れるかを(→)2018/12/07

おさむ

31
いかにしてHARUKI Murakamiは世界的な人気作家となったのか?その謎を丁寧な取材で浮き彫りにしています。プロモーションや出版社、編集者、タイミング、翻訳者の力量と熱意‥‥。さまざまな要素がうまくからみあった成功だったんですね。グローバル化が進んだとはいえ、文学作品が超えなくてはならないハードルはまだまだ高いんですね。翻訳版は短縮されたり、中身を変えられたりしているのだそうです。昔、1冊だけ講談社の英語版を読みましたが、日本人向けの本だったことを初めて知りました笑。2018/11/03

aloha0307

18
数年前、NHK”英語で読む村上春樹”でナレーターを務めた辛島さん 内容は村上作品の読解と思ったら、ちょっと違いました。世界のMurakamiとなったのは、出版社(講談社アメリカ ではやはり...)、編集者(「普通、透明で認識されない」)etc出版に関わった人々の熱い思いゆえだったのですね。本書で頻出の voice という単語~nativeはこうやって(敢えて訳せば 伝えたい表現の中核・芯 かな?)使うのだね。2018/12/16

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