出版社内容情報
人が理解するマネーから、人を理解するマネーへ。マネーの誕生から現在までをたどり、ビットコイン後のマネー像を描きだす。「私たちはマネーに関する固定観念を調整して、未来のパラダイムを探求し始める必要がある。マネーは古代バビロニアで記録が始まる前から存在した。そしてビットコインが忘れ去られてからも存在し続けるだろう。だがバビロニア人たちが使ったマネー、私たちが使っているマネー、そして未来に使われるマネーはどれも、まったく異なっている」(はじめに)
中世イングランドの合札から、ウエスタン・ユニオン社の電子送金サービス、ニクソン・ショック、ケニア等の決済・送金サービス、Mペサまで、マネーの歴史をたどることで、本書はこう結論する。「マネーは…いまや中年期に差しかかっている。…マネーは居場所をなくし、孤立し、理解されずにいる」
電子マネーと電子識別の権威である著者が描く未来のマネー像は、私たちのアイデンティティと分かちがたく結びついたマネー、そして、中央銀行の拘束から解放された、コミュニティの評判(レピュテーション)に基づくマネーだ。
マネーの三大機能を踏まえつつ、マネーの過去と未来を架橋し、新たなパラダイムを提示するマネーの未来学。
アンドリュー・ハルダンによる序文
ブレット・キングによる序文
まえがき
はじめに
物語を探して 答えは42 マネーの時代 過去──マネー1.0 現代──マネー2.0 未来──マネー3.0 変化の速度 未来学 テクノロジーと時系列 次はどこへ?
第 I 部 過去――私たちが理解しているマネー
1 マネーはテクノロジーだ
マネーの機能 記憶としてのマネー 負債 大金持ち 鋳造 モンデックス物語 モンデックスの教訓
2 1066年とその他いろいろ
タリーホー! 技術と市場 歴史からの警告 実験と経験 ちょっと一言
3 マネーと市場
帝国と国家 グレシャムの法則 銀行業推進者トマス 誰も歴史を勉強しない 為替と市場 アムステルダムのチューリップ ニュートン力学
4 危機と進歩
合意 小切手メイト 小切手とその処理 ボタンと銀行法 勇敢なるスコットランド 好みに応じて もう一度マネーを始めよう
第 II 部 現在――私たちが理解していると思っているマネー
5 さよならポニー・エクスプレス
電信 電報と電話 マネーを追え 紙 予期せぬ結果
6 消費者向け技術
カード 功績があるところには信用を カード不正について一言 電子マネーへの道 国家的インフラ 自動化されたクリアリングハウス 世界的拡大 テクノロジーが連れて行ってくれる先は?
7 モバイルへと移行する
エムペサ物語 エムペサの教訓 キャッシュレスへの影響 モバイル・イノベーションと規制 問題はノンバンクではない カードマゲドン 新しいPOS 認証についてのタルムード的観点 プッシュペイメントをプッシュする
8 反現金論
ベースライン──支払にかかるコスト 社会における現金 隠したり貯めこんだり 現金格差 現金のコスト 金属をスクラップ行きにする時期 銀行抜きの取引
9 どうして現金を取っておくのか?
保守主義 人口動態 通貨発行益 プライバシー 匿名性は必要不可欠か? セキュリティ
10 キャッシュレス経済について考える
犯罪 取引報告 税回避 マネーロンダリングとテロ資金 もっといい方法があるかもしれない ユニバーサルサービス 大災害 通貨発行益の喪失 外国為替 領域規制 キャッシュレス経済を管理する
11 ゴールドラッシュのあとで
黄金時代の終焉
第 III 部 未来――私たちを理解するマネー
12 未来の種
アイデンティティは進化する 不均等 ソーシャルIDこそ新しいパラダイムだ アイデンティティと評判とマネー ほら、また階級を持ち出した
13 暗号化を当てにする
なんだって? ビットコイン? 全速前進 ビットコインはマネーか? ビットコインはマネーの未来なのか? その他の暗号通貨 イーサリアム リップル Zキャッシュ デジタル法定通貨 ブロックチェーンがやってきた 共有台帳 頑健性 イノベーション 整合性 柔軟性
14 誰がマネーを作るのか?
未来のマネー創造者たち──「5C」 中央銀行 デジタル法定不換通貨を提供する 顧客確認(KYC) 検閲防止 暗号通貨は中央銀行にとっては意味がない エクアドルでのデジタル通貨実験 商業銀行 民営化 企業 暗号化技術 コミュニティ 社会的通貨
15 マネーを再考する
コミュニティと考え得る通貨 経済的コミュニティ──ハード電子ユーロ 文化的コミュニティ──イスラム電子ゴールド 地理的コミュニティ──ロンドンの電子シリング 美術学校
16 バック・トゥ・ザ・フューチャー
落ち着いてください
17 次のマネー
限界コストと複数のコミュニティ コミュニティにおける通貨 もっとスマートなマネーがやってくる マネーの物語 再びの振り返り
18 終章──キャッシュレスに向けたマニフェスト
マネーサプライ犯罪活動 社会政策 コントロールと規制
巻末付録 キャッシュレス世界一周
イギリス アメリカ ケニア スウェーデン 中国 インド 韓国 デンマーク ソマリランド ニュージーランド
原注
デイヴィッド・バーチ[デイヴィッド バーチ]
著・文・その他
松本裕[マツモトユウ]
翻訳
内容説明
人が理解するマネーから、人を理解するマネーへ。マネーの誕生から現在までをたどり、ビットコイン後のマネー像を描きだす。
目次
第1部 過去―私たちが理解しているマネー(マネーはテクノロジーだ;1066年とその他いろいろ;マネーと市場 ほか)
第2部 現在―私たちが理解していると思っているマネー(さよならポニー・エクスプレス;消費者向け技術;モバイルへと移行する ほか)
第3部 未来―私たちを理解するマネー(未来の種;暗号化を当てにする;誰がマネーを作るのか? ほか)
著者等紹介
バーチ,デイヴィッド[バーチ,デイヴィッド] [Birch,David]
コンサルト・ハイペリオン社取締役。サリー・ビジネス・スクール客員教授。金融イノベーション研究センター技術フェロー。電子認証と電子マネーの国際的権威。『Wired』誌のビジネス情報についての世界トップ15人に選出されている(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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