出版社内容情報
オランダ時代からオーヴェール時代まで、およそ10年の画業のなかでゴッホが求めつづけたのは、絵画独自の平面的な空間表現であった。ゴッホは決して独学の特異なアウトサイダーなのではなく、絵画史における正統的な画家である。だからこそ、20世紀の絵画(フォービスム、キュビスム、表現主義、戦後アメリカの抽象絵画など)に与えた影響の大きさもまた計り知れない。絵画の時代の結節点に屹立するゴッホを、その絵画的・造形的要素と内面性表出の両面から論じ尽くす、スリリングな近現代絵画論。
内容説明
働く人々への崇敬、印象派の色使い、浮世絵との出会いと新たな平面性、そして自然の懐へ。絵画の時代の結節点に屹立するゴッホを、造形的要素と内面性表出から論じ尽くす。カラー100点収録。
目次
萌芽
抵抗と模索
次にやらなければならないこと
浮世絵との出会い
新天地で開花
太陽の謳歌
『寝室』まで
個性の衝突
アルルを去るまで
サン・レミの夏まで
発作の直前
見据える強い視線
内から発する光
回帰願望
進むべきか戻るべきか
旅立ち
著者等紹介
小林英樹[コバヤシヒデキ]
1947年生まれ。画家、ゴッホを中心とした絵画研究。東京芸術大学油画専攻卒。大阪中の島美術学院講師、北海学園大学建築学科教授を経て、2006年より愛知県立芸術大学美術学部教授(2012年退官)。個展多数。著書:『ゴッホの遺言』(情報センター出版局、1999。第53回日本推理作家協会賞・評論その他部門受賞)ほか(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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