心の影〈2〉―意識をめぐる未知の科学を探る (新装版)

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心の影〈2〉―意識をめぐる未知の科学を探る (新装版)

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  • サイズ A5判/ページ数 278p/高さ 22cm
  • 商品コード 9784622085881
  • NDC分類 007.1
  • Cコード C1040

出版社内容情報

ゾウリムシはなぜ泳ぐのか? 生物の振る舞いを支配する制御システムとは? 宇宙の謎に立ち向かう気宇壮大な科学エッセイ。ベストセラー『皇帝の新しい心』につづき本書でも、ペンローズは、人間の脳は単なる計算機械ではないと強力に主張する。それでは意識の働きはわれわれには知りえないのか? いや、意識は断固として科学の対象でなければならない。
従来、脳の活動は古典物理学を用いて理解されると考えられていた。しかし、生物的システムにおいて量子コヒーレンスが演じる役割が明らかになるにつれ、心の探究には、いまだ知られざる方法が必要であることがますますはっきりしてきた。それは古典レヴェルと量子レヴェルにまたがる新しい物理理論なのだ。
さて、シナプスの強度の変化を支配し、シナプス連結の過程を組織化するものは何か。本巻でペンローズは、細胞骨格の微小管の果たす重要な役割に注目する。現在もてはやされているニューロン・レヴェルの記述は、より深い細胞骨格レヴェルの活動の「影」にすぎないというのである。プラトン的世界、物理的世界、心的世界を結びつける著者の壮大な構想が、ここにいよいよ姿を現わす。全2冊。

第2部 心を理解するのにどんな新しい物理学が必要なのか――心のための計算不可能な物理学の探究
4 古典物理学には心のための場所はあるのか
4.1 心と物理法則
4.2 今日の物理学における計算可能性とカオス
4.3 意識――新しい物理学、それとも「創発的現象」?
4.4 アインシュタインの傾き
4.5 計算と物理学

5 量子世界の構造
5.1 量子論――パズルとパラドクス
5.2 エリツァー‐ヴァイドマン爆弾テスト問題
5.3 魔法の12面体
5.4 EPR型Zミステリーの実験場の身分
5.5 量子論の基盤――型破りの歴史
5.6 量子論の基礎法則
5.7 ユニタリ発展U
5.8 状態ベクトル収縮R
5.9 エリツァー‐ヴァイドマン爆弾テスト問題の解答
5.10 スピンの量子論――リーマン球面
5.11 粒子の位置と運動量
5.12 ヒルベルト空間
5.13 Rのヒルベルト空間記述
5.14 測定の交換
5.15 量子力学的な「および」
5.16 積状態の直交性
5.17 量子的からみあい
5.18 魔法の12面体の解説
付録B 12面体の色の塗り分けが不可能であること
付録C 一般的スピン状態のあいだの直交性

6 量子論と実在
6.1 Rは実在の過程であるか
6.2 多世界型の観点
6.3 |ψ>をまじめに受け取らなければ
6.4 密度行列
6.5 EPR対に対する密度行列
6.6 RのFAPP説明?
6.7 FAPPは2乗絶対値の規則を説明するか
6.8 状態ベクトルを収縮させるのは意識なのか
6.9 |ψ>を本気で受け入れるなら
6.10 重力的に引き起こされた状態ベクトル収縮
6.11 絶対単位
1.12 新しい規準

7 量子論と脳
7.1 脳の機能における大規模量子活動?
7.2 ニューロン、シナプス、そしてコンピュータ
7.3 量子計算
7.4 細胞骨格と微小管
7.5 微小管内部の量子コヒーレンス?
7.6 微小管と意識
7.7 心のモデル?
7.8 量子重力論における計算不可能性 1
7.9 オクラル機械と物理法則
7.10 量子重力論における計算不可能性 2
7.11 時間と意識的知覚
2.12 EPRと時間――新しい世界観の必要性

8 含意は?
8.1 人工知能「装置」
8.2 コンピュータにうまくできること、できないこと
8.3 美的感覚、等々
8.4 コンピュータ技術に固有のいくつかの危険
8.5 頭の痛い選挙
8.6 意識の物理的現象?
8.7 三つの世界と三つのミステリー

エピローグ
参考文献
訳者あとがき

ロジャー・ペンローズ[ロジャーペンローズ]
1931年、英国サセックス州コルチェスターに、遺伝学者ライオネル・ペンローズの子として生まれる。ロンドン大学、ケンブリッジ大学セント・ジョンズ・カレッジで数学を学ぶ。ロンドン、ケンブリッジ、プリンストン、シラキューズ、テキサス、コーネル、ライスなど英米の諸大学で教鞭を執ったのち、1973年以降、オクスフォード大学ラウズ・ボール記念数学教授職にある。1972年、王立協会会員に選出される。宇宙論におけるペンローズの定理をはじめとして、物理学・数学の多くの業績があり、王立協会メダル、アインシュタイン・メダル、イギリス物理学学会ディラック賞などを受けたほか、スティーヴン・ホーキングと共同でエディントン・メダル、ウルフ物理学賞を受賞している。

林一[ハヤシハジメ]
1933年、台北市に生まれる。立教大学理学部物理学科卒業。昭和薬科大学名誉教授。物理学、科学史専攻。著書 『薬学のためのアリバイ工作』、『中国医学は現代科学を覆すか』、『幻想交響楽』、『シュレーディンガーのアヒル』、『日本の薬学教育』。訳書 ホフスタッター『ゲーデル・エッシャー・バッハ』、ホーキング『ホーキング、宇宙を語る』、ペンローズ『皇帝の新しい心』『心の影』ほか多数。

内容説明

ゾウリムシはなぜ泳ぐのか?生物の振る舞いを支配する制御システムとは?宇宙の謎に立ち向かう気宇壮大な科学エッセイ。

目次

第2部 心を理解するのにどんな新しい物理学が必要なのか心のための計算不可能な物理学の探究(古典物理学には心のための場所はあるのか(心と物理法則;今日の物理学における計算可能性とカオス ほか)
量子世界の構造(量子論―パズルとパラドクス;エリツァー‐ヴァイドマン爆弾テスト問題 ほか)
量子論と実在(Rは実在の過程であるか;多世界型の観点 ほか)
量子論と脳(脳の機能における大規模量子活動?;ニューロン、シナプス、そしてコンピュータ ほか)
含意は?(人工知能「装置」;コンピュータにうまくできること、できないこと ほか))

著者等紹介

ペンローズ,ロジャー[ペンローズ,ロジャー] [Penrose,Roger]
1931年、英国エセックス州コルチェスターに、遺伝学者ライオネル・ペンローズの子として生まれる。ロンドン大学、ケンブリッジ大学セント・ジョンズ・カレッジで数学を学ぶ。ロンドン、ケンブリッジ、プリンストン、シラキューズ、テキサス、コーネル、ライスなど英米の諸大学で教鞭を執ったのち、1973年以降、オクスフォード大学ラウズ・ボール記念数学教授職にある。1972年、王立協会会員に選出される。宇宙論におけるペンローズの定理をはじめとして、物理学・数学の多くの業績があり、王立協会メダル、アインシュタイン・メダル、イギリス物理学学会ディラック賞などを受けたほか、スティーヴン・ホーキングと共同でエディントン・メダル、ウルフ物理学賞を受賞している

林一[ハヤシハジメ]
1933年、台北市に生まれる。立教大学理学部物理学科卒業。昭和薬科大学名誉教授。物理学、科学史専攻。2016年歿(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

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roughfractus02

4
第1巻はゲーデル不完全性定理からの心と意識への接近の境界を画す内容だった。本巻は表題「心の影」を想起させる量子重力理論から見たニューロンレベルでの脳の活動の記述への批判が展開される。プラトン『国家』第7巻から採られた洞窟の中で明りの影を現実と錯覚する人々は、現代では古典物理学的で脳や心が記述された「影」を見る人だとされる。ポパー三世界論をベースに洞窟の外を語る著者が、数学的イデアを支持するプラトン主義者かは、物理主義者デネットの『ダーウィンの危険な思想』でのアルゴリズムに関する本書への論評を参考にしたい。2017/06/13

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