テクストの楽しみ

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  • サイズ B6判/ページ数 179p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784622085669
  • NDC分類 954
  • Cコード C1010

出版社内容情報

「制度としての作者は死んだ」「テクストは織物である」などの断言で有名なバルト後期の代表作が、読みやすい達意の新訳で蘇る。「楽しみのテクスト――満足させ、満たし、幸福感を与えるもの。文明からやって来て、文明と決裂することなく、読書の心地よい実践とむすばれるもの」

「歓びのテクスト――放心の状態におくもの、意気阻喪させるもの。読者の、歴史的、文明的、心理的な基底だとか、その趣味、その価値観、その記憶の一貫性を揺り動かすもの」

「テクストの楽しみ。古典。文明。知性。アイロニー。繊細さ。幸福感。伎倆。安全。歓びのテクスト。楽しみは粉々になる。国語は粉々になる。文明は粉々になる」

46の断章から編まれた、“身体の思考”によるロマネスク。テクストを読む=書く主体が、自伝をたずさえてここに戻って来る。「制度のしての作者は死んだ」、「テクストは織物である」といった断言でよく知られたバルト後期の代表作が、達意の新訳によって蘇る。

Affirmation[肯定]/Babel[バベル]/Babil[おしゃべり]/Bords[ボーダー]/Brio[活気]/Clivage[裂け目]/Communaut?[共同体]/Corps[身体]/Commentaire[注釈]/D?rive[漂流]/Dire[言う]/Droite[右翼]/?change[交換]/?coute[聴いている]/?motion[情緒]/Ennui[倦怠]/Envers[さかしま]/Exactitude[正確さ]/F?tiche[フェティッシュ]/Guerre[戦争]/Imaginaires[想像界]/Inter-texte[間テクスト]/Isotrope[等方的]/Langue[国語]/Lecture[読むこと]/Mandarinat[特権的知識階級]/Moderne[モデルヌ]/Nihilisme[ニヒリズム]/Nomination[命名]/Obscurantisme[蒙昧主義]/?dipe[オイディプス]/Peur[恐怖]/Phrase[文]/Plaisir[楽しみ]/Politique[政治的]/Quotidien[日常]/R?cup?ration[回収]/Repr?sentation[表象]/R?sistances[抵抗]/R?ve[夢]/Science[科学]/Signifiance[意味の生成]/Sujet[主体]/Th?orie[理論]/Valeur[価値]/Voix[声]/訳者解説――演者としてのロラン・バルト



ロラン・バルト[ロラン バルト]
1915-1980。フランスのシェルブールに生まれ、幼年時代をスペイン国境に近いバイヨンヌに過す。パリ大学で古代ギリシア文学を学び、学生の古代劇グループを組織、結核のため1941年から5年間、スイスで療養生活を送りつつ、初めて文芸批評を執筆する。戦後はブカレストで図書館勤務、アレクサンドリアでフランス語の講師。帰国後、国立科学研究センター研究員、1954年に最初の成果『零度のエクリチュール』を発表。その後、高等研究員教授を経て、1977年からコレージュ・ド・フランス教授。
1975年に彼自身が分類した位相によれば、(1) サルトル、マルクス、ブレヒトの読解をつうじて生まれた演劇論、『現代社会の神話(ミトロジー)』、(2) ソシュールの読解をつうじて生まれた『記号学の原理』『モードの体系』、(3) ソレルス、クリテヴァ、デリダ、ラカンの読解をつうじて生まれた『S/Z』『サド、フーリエ、ロヨラ』『記号の国』、(4) ニーチェの読解をつうじて生まれた『テクストの楽しみ』『彼自身によるロラン・バルト』などの著作がある。1980年2月25日に交通事故に遭い、3月26日に亡くなった。

鈴村和成[スズムラカズナリ]
1944年生まれ。東京大学フランス文学科修了。元横浜市立大学教授。長年ランボーの読解に心血を注ぎ、とりわけ詩作放棄後アラビア、アフリカでのランボーの足跡を実地にくまなく追うことで、これまでほとんど顧みられなかったアフリカ書簡に斬新な解釈を施してきた。著書:『ランボー叙説』『ランボーのスティーマー・ポイント』『バルト テクストの快楽』『ランボー、砂漠を行く』『ヴェネツィアでプルーストを読む』『ランボーとアフリカの8枚の写真』『テロの文学史』『三島SM谷崎』ほか多数。訳書に、ランボー全集の初の個人訳『ランボー全集 個人新訳』(2011)、ロラン・バルト『テクストの楽しみ』(2017)。

内容説明

「楽しみのテクスト―満足させ、満たし、幸福感を与えるもの。文明からやって来て、文明と決裂することなく、読書の心地よい実践とむすばれるもの」「歓びのテクスト―放心の状態におくもの、意気阻喪させるもの。読者の、歴史的、文明的、心理的な基底だとか、その趣味、その価値観、その記憶の一貫性を揺り動かすもの」「テクストの楽しみ。古典。文明。知性。アイロニー。繊細さ。幸福感。伎倆。安全。歓びのテクスト。楽しみは粉々になる。国語は粉々になる。文明は粉々になる」46の断章から編まれた、“身体の思考”によるロマネスク。テクストを読む=書く主体が、自伝をたずさえてここに戻って来る。「制度としての作者は死んだ」、「テクストは織物である」といった断言でよく知られたバルト後期の代表作が、達意の新訳によって蘇る。

目次

Affirmation 肯定
Babelバベル
Babilおしゃべり
Bordsボーダー
Brio活気
Clivage穴
Communaut´e共同体
Corps身体
Commentaire注釈
D´erive漂流〔ほか〕

著者等紹介

バルト,ロラン[バルト,ロラン] [Barthes,Roland]
1915‐1980 1915年フランスのシェルブールに生まれ、幼年時代をスペイン国境に近いバイヨンヌに過す。パリ大学で古代ギリシア文学を学び、学生の古代劇グループを組織、結核のため1941年から5年間、スイスで療養生活を送りつつ、初めて文芸批評を執筆する。戦後はブカレストで図書館勤務。アレクサンドリアでフランス語の講師、帰国後、国立科学研究センター研究員、1954年に最初の成果『零度のエクリチュール』を発表。その後、高等研究院教授を経て、1977年からコレージュ・ド・フランス教授

鈴村和成[スズムラカズナリ]
1944年生まれ。東京大学フランス文学科修了。元横浜市立大学教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

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34

22
「曝け出し」と「覗き見」のあいだに共犯関係が成立してしまったら、テクストの快楽はいつでも台なしになってしまうということは、窃視者の心得その一である。そのニは、反対に見られていることをまったく意識していない裸体は魅力を欠くということだ。その三は、だからといって「適度な」自意識など最悪で、自意識過剰も駄目(その四)ということ。要は、窃視者の心得は窃視者の役に立たない(教養をつければつけるほど/たたなくなる、by西脇順三郎)。窃視者の欲望にかなった品物は、たいてい、快楽を期待していないところに見つかるものだ。2019/07/09

井蛙

5
アウグスティヌスによれば、黙読を行なった最初の人間はアンブロシウスっておっさんらしい。言葉にはただ声に出す快楽、意味形成以前の快楽があった(例えば意味の分からない外国語のラップを聴くとき、こうした快楽の一端に触れることができる)。バルトがテクストの楽しみ方として二番目に挙げていたものに専ら着目するなら、テクストとは読まれることのリズムだ。バルトは「楽しみ」と「歓び」を厳密に(とはいえ論理学的でにはなく)区別しているが、これらの往還によって読書する主体というものがフィクションとして何度も回帰してくるのだ。2019/07/23

サイトー

2
「作者の死」以後にバルトが綴ったテクスト省察をまとめた書物。文章の至る所に比喩が行き交い、あちこち乱雑さを伴いつつ「テクストの快楽とは何か?」を思索しようと試みている。クリステヴァの用語、あるいはラカンによるサドの解釈を難解に引き出しながら読むことの楽しみという広大な地平に不時着することを目指した文章のようにも読めた。作品の背後にある主体と見なされていた「作者」という像を非人格化することにより明るみになった現代の意味生成の場は、しかし作者であふれているようにも思えた。2023/04/01

ami

2
バルトの薄い本のうちの一冊2017/10/02

突撃喇叭

0
評価: 3 難易度: 2 / 一読して判明には無理だと思う。無神経でホワイトヘッド的な表現、形容より意味深なものを散見してもひねって心地よく解釈するか全ページ投げること。訳者解説に言えることはないです2020/07/05

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