神経症―その理論と治療 (新装版)

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  • サイズ B6判/ページ数 239,/高さ 20cm
  • 商品コード 9784622085393
  • NDC分類 493.74
  • Cコード C1047

出版社内容情報

理論と実践が体系的にまとめられ、かつ人間への善意に貫かれた精神医学を超え、人文・社会科学への拡がる、独自の存在論を提示。フランクルの理論と実践が、最も体系的にまとめられ、かつ人間への温かいまなざしが感じられる著作。精神医学の枠を超えて、人文科学や社会科学へも示唆する拡がりを持つ。第一部「神経症論と心理療法」を所収。
また、キエルケゴール、ニーチェの実存哲学から、ハイデガーの現象学、ビンスワンガーの現存在分析、これらの思想との格闘から自己の存在論を創り、臨床に活かす試みを叙述する。第二部「ロゴテラピーと実存分析」を所収。

[1961年『フランクル著作集』4,5として初版刊行]今回は合本にし新装で刊行

まえおき

第一部 神経症論と心理療法
一 神経症論の概要
a 課題としての神経症論
  神経症的疾患の定義と分類
b 体系としての神経症論
 1 内因性精神病
  人格と精神病
  補遺
  内因性うつ病における心理療法
 2 心身疾患
  心身医学への批判
  A 総論
  B 各論
 3 機能的疾患
  身体因性偽神経症
 I 類バセドー性偽神経症
 II 類アディスン性偽神経症
 III 類テタニー性偽神経症
 IV 植物性症候群
 4 反応性神経症
 I 不安神経症的反応型
 II 強迫神経症的反応型
 III 性的神経症的反応型
二 逆説的志向と反省除去
a 逆説的志向
 1 治療的技術
 2 臨床例の報告
b 反省除去
 1 期待不安と観察強迫
 2 反省過剰の臨床と反省除去の技術
 I 嚥下すること
 II 話すこと
 III 書くこと
 IV 考えること
 V 眠ること
 VI 創造すること
 体系としての神経症論(つづき)
 5 医因性神経症
 6 心因性神経症
 7 精神因性神経症

第二部 ロゴテラピーと実存分析
一 精神因神経症の特殊療法としてのロゴテラピー
a 実存的欲求不満と意味への意志
b 病理主義と精神主義
二 非特殊療法としてのロゴテラピー
三 医学的精神指導
a 苦悩の高い意義の考察(病義論)
b 苦悩の超臨床的な意味解釈
四 人格的実存の人間学的解明としての実存分析
a 存在的実存の解明としての実存分析
b 人格的実存の存在論的解明としての実存分析
 1 精神医学的人間学の構想
  心理療法の人間像
 2 次元存在論の試み
  人間存在の次元と投影
 I 人間存在の次元
 II 人間存在の投影
 III 精神的次元
 体系としての神経症論(終論)
 8 集合的神経症


訳者あとがき
文献
索引


ヴィクトール・E・フランクル[ヴィクトール イー フランクル]
1905年、ウィーンに生れる。ウィーン大学卒業。在学中よりアドラー、フロイトに師事し、精神医学を学ぶ。第二次世界大戦中、ナチスにより強制収容所に送られた体験を、戦後まもなく『夜と霧』に記す。1955年からウィーン大学教授。人間が存在することの意味への意志を重視し、心理療法に活かすという、実存分析やロゴテラピーと称される独自の理論を展開する。1997年9月歿。著書『夜と霧』『死と愛』『時代精神の病理学』『精神医学的人間像』『識られざる神』『神経症』(以上、邦訳、みすず書房)『それでも人生にイエスと言う』『宿命を超えて、自己を超えて』『フランクル回想録』『〈生きる意味〉を求めて』『制約されざる人間』『意味への意志』(以上、邦訳、春秋社)。

宮本忠雄[ミヤモトタダオ ]
1930年埼玉県に生れる。1954年東京医科歯科大学医学部卒業。精神医学専攻。1973年から自治医科大学教授。1999年歿。著書『精神分裂病の世界』(紀伊國屋書店、1966)『人間的異常の考察』(筑摩書房、1970)『現代の異常と正常』『言語と妄想』(平凡社、1972、1974)『妄想研究とその周辺』(弘文堂、1982)。訳書 フランクル『時代精神の病理学』(1961)『神経症』(共訳、1961)ビンスワンガー『現象学的人間学』(共訳、1967)メルロ=ポンティ『知覚の現象学』2(共訳、1974)テレンバッハ『メランコリー』(1985、以上みすず書房)ハンス・トリューブ『出会いによる精神療法』(共訳、金剛出版、1982)ラカン『パラノイア性精神病』(共訳、朝日出版社、1987)ほか。

小田晋[オダススム ]
1933-2013。大阪に生れる。1963年東京医科歯科大学大学院修了。精神医学・犯罪学専攻。筑波大学名誉教授。国際医療福祉大学名誉教授。元帝塚山学院大学教授。医学博士。著書『文化と精神医学』(金剛出版、1974)『社会病理診断』(中央公論社、1986)『日本の狂気誌』『東洋の狂気誌』(思索社、1988、1990)『狂気の構造』『現代人の精神病理』『精神変容のドラマ』『少年と犯罪』『宗教と犯罪』(以上青土社、1986、1990、1992、1997、2002、2002)、編書『司法精神医学と精神鑑定』(医学書院、1997)。訳書 フランクル『神経症』『精神医学的人間像』(ともに共訳、みすず書房、1961)シプコウエンスキー『医原症』(共訳、文光堂、1977)ほか。

霜山徳爾[シモヤマトクジ]
1919-2009。東京に生れる。1942年、東京大学文学部心理学科卒業。宗教哲学・心理学専攻。上智大学名誉教授。著書 『人間の限界』(岩波新書、1975)、『人間へのまなざし』(中公叢書、1977)、『霜山徳爾著作集』(全7巻、学樹書院、1999-2001)、『素足の心理療法』(みすず書房、1989、《始まりの本》、2012)。訳書 フランクル『夜と霧』(1956)、『死と愛』(1957)、『神経症』II(共訳、1961)、メダルト・ボス『東洋の英知と西欧の心理療法』(共訳、1972、以上みすず書房)。

内容説明

フランクルの理論と実践が最も体系的にまとめられ、かつ人間への善意に貫かれた、精神医学を超える拡がりを持つ書。

目次

第1部 神経症論と心理療法(神経症論の概要;逆説的志向と反省除去)

著者等紹介

フランクル,V.E.[フランクル,V.E.] [Frankl,Viktor Emil]
1905年、ウィーンに生れる。ウィーン大学卒業。在学中よりアドラー、フロイトに師事し、精神医学を学ぶ。第二次世界大戦中、ナチスにより強制収容所に送られた体験を、戦後まもなく『夜と霧』に記す。1955年からウィーン大学教授。人間が存在することの意味への意志を重視し、心理療法に活かすという、実存分析やロゴテラピーと称される独自の理論を展開する。1997年9月歿

宮本忠雄[ミヤモトタダオ]
1930年埼玉県に生れる。1954年東京医科歯科大学医学部卒業。精神医学専攻。自治医科大学名誉教授。1999年歿

小田晋[オダススム]
1933年大阪に生れる。1963年東京医科歯科大学大学院修了。精神医学・犯罪学専攻。筑波大学教授を経て、帝塚山学院大学教授、国際医療福祉大学客員教授、社会経済生産性本部メンタルヘルス研究所長を歴任。筑波大学名誉教授。2013年歿

霜山徳爾[シモヤマトクジ]
1919年東京に生れる。1942年東京大学文学部心理学科卒業。宗教哲学・心理学専攻。上智大学名誉教授。2009年歿(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

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mikuriya

0
5400円の価値はある2016/12/25

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