出版社内容情報
『夜と霧』を記したフランクルが、第二次世界大戦前後の社会と、心理療法との関係を語る。ウィーンのラジオで放送された26講演。第二次世界大戦後まもなく『夜と霧』において、ナチスの強制収容所体験を記した精神科医フランクル。本書は彼が1951年から55年まで、ウィーンのラジオで行った連続講演を収録する。大戦前後の社会状況を冷静に見つめ、心理療法はどのように回答を与えうるか、わかりやすく語る。「集団と指導者」「不眠について」「愛について」「自分自身に対する不安」「安楽死か集団虐殺か」「医師と悩み」ほか、全26篇。
[1961年5月『フランクル著作集』3として初版刊行]
まえおき
精神医学の啓蒙という問題
精神分析と個人心理学
宿命論的態度
仮の生き方
集団と指導者
老化の精神衛生
中年の精神衛生
催眠術
不安と不安神経症について
不眠について
ヒポコンドリーとヒステリー
愛について
不安神経症と強迫神経症について
麻酔分析と精神外科
メランコリー
精神分裂病
自分自身に対する不安
マネジャー病
安楽死か集団虐殺か?
精神の反抗力について
臨床から見た心身問題
心霊術
精神科医は現代美術をどう考えるか?
医師と悩み
医師の精神指導と司祭の精神指導
人間は遺伝と環境の産物か?
訳者あとがき
ヴィクトール・E・フランクル[ヴィクトール イー フランクル ]
1905年、ウィーンに生れる。ウィーン大学卒業。在学中よりアドラー、フロイトに師事し、精神医学を学ぶ。第二次世界大戦中、ナチスにより強制収容所に送られた体験を、戦後まもなく『夜と霧』に記す。1955年からウィーン大学教授。人間が存在することの意味への意志を重視し、心理療法に活かすという、実存分析やロゴテラピーと称される独自の理論を展開する。1997年9月歿。著書『夜と霧』『死と愛』『時代精神の病理学』『精神医学的人間像』『識られざる神』『神経症』(以上、邦訳、みすず書房)『それでも人生にイエスと言う』『宿命を超えて、自己を超えて』『フランクル回想録』『〈生きる意味〉を求めて』『制約されざる人間』『意味への意志』(以上、邦訳、春秋社)。
宮本忠雄[ミヤモトタダオ]
1930年埼玉県に生れる。1954年東京医科歯科大学医学部卒業。精神医学専攻。1973年から自治医科大学教授。1999年歿。著書『精神分裂病の世界』(紀伊國屋書店、1966)『人間的異常の考察』(筑摩書房、1970)『現代の異常と正常』『言語と妄想』(平凡社、1972、1974)『妄想研究とその周辺』(弘文堂、1982)。訳書 フランクル『時代精神の病理学』(1961)『神経症』(共訳、1961)ビンスワンガー『現象学的人間学』(共訳、1967)メルロ=ポンティ『知覚の現象学』2(共訳、1974)テレンバッハ『メランコリー』(1985、以上みすず書房)ハンス・トリューブ『出会いによる精神療法』(共訳、金剛出版、1982)ラカン『パラノイア性精神病』(共訳、朝日出版社、1987)ほか。
内容説明
『夜と霧』において、ナチスの強制収容所体験を精神科医の眼で記した著者が、大戦前後の社会と心理療法の関係を語る。
目次
精神医学の啓蒙という問題
精神分析と個人心理学
宿命論的態度
仮の生き方
集団と指導者
老化の精神衛生
中年の精神衛生
催眠術
不安と不安神経症について
不眠について
ヒポコンドリーとヒステリー
愛について
不安神経症と強迫神経症について
麻酔分析と精神外科
メランコリー
精神分裂病
自分自身に対する不安
マネジャー病
安楽死か集団虐殺か?
精神の反抗力について
臨床から見た心身問題
心霊術
精神科医は現代美術をどう考えるか?
医師と悩み
医師の精神指導と司祭の精神指導
人間は遺伝と環境の産物か?
著者等紹介
フランクル,ヴィクトル・E.[フランクル,ヴィクトルE.] [Frankl,Viktor Emil]
1905年、ウイーンに生れる。ウイーン大学卒業。在学中よりアドラー、フロイトに師事し、精神医学を学ぶ。第二次世界大戦中、ナチスにより強制収容所に送られた体験を、戦後まもなく『夜と霧』に記す。1955年からウイーン大学教授。人間が存在することの意味への意志を重視し、心理療法に活かすという、実存分析やロゴテラピーと称される独自の理論を展開する。1997年9月歿
宮本忠雄[ミヤモトタダオ]
1930年埼玉県に生れる。1954年東京医科歯科大学医学部卒業。精神医学専攻。自治医科大学名誉教授。1999年歿(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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