出版社内容情報
理系の若者を導く金言・叡智の宝庫として、世界中で世紀を超えて愛読され続け、いまや科学者精神の世界標準を示すといえる不朽の名著「若い科学者たちへの本誌からのアドバイスは、ピーター・メダワーの『若き科学者へ』を読んでおけ、だ」(Nature誌、2015)。スティーブン・J・グールドが「これまでに出会ったなかで最も頭のいい人物」と評したノーベル賞生物学者メダワーによる、理系の若者への助言の書。凡百の説法本とは一線を画す切れ味の金言・叡智の宝庫として世界中で40年近く愛読されており、いまや科学者精神と研究倫理の世界標準を示すといえる名著である。
『重要な発見をしたいと思うなら、重要な問題に取り組まねばならない……「問題が興味深い」というだけでは十分でない』『ある仮説を真であると信じる気持ちの強さは、それが真であるか否かには何の関係もない』といった、一見シンプルだが値千金の助言の数々を、研究者として大洋へ漕ぎ出す前に心に留めることができるメリットは計りしれない。
テーマの選び方から成果発表のコツまで、著者のアドバイスはつねに本質に触れ、研究者として生きる人々の流儀とはどのようなものかを浮かび上がらせる。『(科学者は)真理に対しては常に特殊な無条件の絶対的な義務をもつ』と言い切るメダワーの、曇りなき言葉に耳を傾けたい。巻末に「新版への解説」(結城浩)を付録。
まえがき
1 序論
2 科学研究者への適性とは?
動機/自分には科学者になれる頭があるか?
3 何を研究しましょうか?
4 科学者として進むための装備の仕方
5 科学における性差別と人種差別
科学への女性の進出/配偶者は不運か?/ショーヴィニズムと人種差別はもっと一般的である
6 科学者の生活と作法の特殊性
科学に弁護の余地があるか/科学は過小評価されているか/共同研究/道徳的義務と契約的義務/真理/過誤/生活様式/プライオリティ/純粋科学と応用科学という俗説/批判的精神
7 若い科学者と年長の科学者
齢をとるにつれて/科学とアドミニストレーション(研究の運営)
8 研究の発表
長さも問題である/論文の書き方
9 実験と発見
発見
10 賞と栄誉
11 科学の方法
以上の見解のいくつかの帰結/パラダイムの進軍
12 科学的メリオリズム(改良主義)と科学的メシアニズム(救世主義)
ユートピアとアルカディア/科学的メシアニズム/科学的唯物論の検討/科学的メリオリズム──科学への現実的野望
新版への解説(結城浩)
訳者あとがき
ピーター・B・メダワー[ピーター メダワー]
1915-87。生物学者。リオ・デ・ジャネイロに生まれる。ペニシリン開発の初期の時代に、オックスフォード大学フローリー病理学研究所で研究生活に入る。1947年バーミンガム大学動物学教授、51年ロンドン大学動物学教授、62-71年ロンドン国立医学研究所長を歴任。また1949年より王立学会会員。1960年、移植免疫性の理論ならびに実験についての業績に対し、F・M・バーネットとともにノーベル医学生理学賞を受賞。
鎮目恭夫[シズメヤスオ]
1925年東京に生まれる。1947年東京大学理学部物理学科卒業。科学思想史専攻。科学評論家。2011年歿。著書『性科学論』(1975)、『自我と宇宙』(1982)、『科学と読書』(1986)、『人間にとって自分とは何か』(1999)、『ヒトの言語の特性と科学の限界』(2011、以上みすず書房)、『心と物と神の関係の科学へ』(1993、白揚社)ほか。訳書 シュレーディンガー『生命とは何か』(1951、岩波新書; 2008、岩波文庫)、バナール『歴史における科学』(1956)、『宇宙・肉体・悪魔』(1972)、ウィーナー『サイバネティックスはいかにして生まれたか』(1956)、『科学と神』(1965)、『人間機械論 第二版』(1979)、『神童から俗人へ――わが幼時と青春』(1983)、『発明』(1994)、メダワー(メダウォー)『若き科学者へ』(1981、新版2016)、ダイソン『多様化世界』(1990、以上みすず書房)ほか多数。
内容説明
ノーベル賞生物学者メダワーによる、理系の若者への助言の書。凡百の説法本とは一線を画す切れ味の金言・叡智の宝庫として世界中で40年近く愛読されており、いまや科学者精神と研究倫理の世界標準を示すといえる名著である。テーマの選び方から成果発表のコツまで、著者のアドバイスはつねに本質に触れ、研究者として生きる人々の流儀とはどのようなものかを浮かび上がらせる。
目次
序論
科学研究者への適性とは?
何を研究しましょうか?
科学者として進むための装備の仕方
科学における性差別と人種差別
科学者の生活と作法の特殊性
若い科学者と年長の科学者
研究の発表
実験と発見
賞と栄誉
科学の方法
科学的メリオリズム(改良主義)と科学的メシアニズム(救世主義)
著者等紹介
メダワー,ピーター・B.[メダワー,ピーターB.] [Medawar,Peter Brian]
1915‐87。生物学者。リオ・デ・ジャネイロに生まれる。ペニシリン開発の初期の時代に、オックスフォード大学フローリー病理学研究所で研究生活に入る。1947年バーミンガム大学動物学教授、51年ロンドン大学動物学教授、62‐71年ロンドン国立医学研究所長を歴任。また1949年より王立学会会員。1960年、移植免疫性の理論ならびに実験についての業績に対し、F・M・バーネットとともにノーベル医学生理学賞を受賞
鎮目恭夫[シズメヤスオ]
1925年生まれ。1947年東京大学理学部物理学科卒業。科学思想史専攻。科学評論家。2011年歿(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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