出版社内容情報
『きのこの絵本』などエッセイでも人気の画家による、生活と意見。八ヶ岳山麓のアトリエから生まれるインドアライフ哲学が奥深い。
内容説明
八ヶ岳山麓に36年前から暮らす『きのこの絵本』『山のごちそう』の「絵描き屋」さんが、めぐりくる季節ともに来し方行く末を綴ったインドアライフ・エッセイ。
目次
1 八ヶ岳の庭から(春;夏;秋;冬;ヒブンショウ ほか)
2 思い出されること(おーい、お茶;藍;ビーツ;初恋;表と裏 ほか)
著者等紹介
渡辺隆次[ワタナベリュウジ]
1939年東京八王子に生まれる。武蔵野美術学校(現・武蔵野美術大学)本科・西洋画卒業、東京学芸大学養護科修了。1977年から八ヶ岳山麓長坂町のアトリエで制作を続ける。無所属。作品発表は主に個展。1992年より1999年まで武蔵野美術大学特別講師。エッセイストとしても活躍。2006年には武田神社能楽殿甲陽武能殿の鏡板を手がける(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
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感想・レビュー
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ぱせり
12
画家が嘗て、都会を捨ててここへやってきたように、大規模な開発によって消えていった山の草たちも、このアトリエの敷地内を避難所として、自生しているそうだ。アトリエが四季折々のアジ―ル(避難所)になっている、と。私も、渡辺隆次さんの文章に「避難所」を求めていたのかもしれない。この本は渡辺さんのアトリエの佇まいに、きっとよく似ているはずだ。 2016/08/27
ロータス
2
八ヶ岳山麓に独居する画家の気取らないエッセイ。毎日自分で料理を作り、庭で猫を飼い、一人暮らしをのびのびと満喫している様子が羨ましくなった。しかし若い頃に「君みたいに協調性のない絵描きは云々」と説教されたとあったが、芸術家が協調性を求められたらたまったもんじゃないなと思う。2021/01/11
sohara
2
八ヶ岳南麓に住まう画家の随筆。八ヶ岳が好きなので、八ヶ岳関連の本は目に留まると手が伸びます。著者の『山のごちそう』は随分前に読んだので、本書で最近の様子が知れると思いきや、画業にかかわる昔の思い出話が多かったが、それなりに興味深かった。特に、秋田出身者としては、「秋田蘭画への旅」はうれしい内容で、「ハタハタづくしの」夕食の膳の記述を読んで、幼い頃の冬期の食事を思い出しました。 2014/10/05
ぱぴぷぺぽ
0
*****2021/08/07