理想の教室<br> 『山の音』こわれゆく家族

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理想の教室
『山の音』こわれゆく家族

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  • サイズ B6判/ページ数 121p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784622083245
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C1395

内容説明

六十二歳の尾形信吾は、妻保子、息子の修一夫婦とともに日常生活を送っている。だが信吾の内面は、美しく感受性豊かな嫁菊子に覚える幽かな情愛に戸惑い、揺れていた。繊細で冷酷なまなざしのもとに描かれる戦後の老い、性、夫婦、家族。川端康成の傑作を、カワバタ文学にとりつかれたイタリア語翻訳家が濃やかに読み解いてゆく。

目次

テクスト―「山の音」(川端康成『山の音』より)
第1回 家族という名の他人(信吾の不思議な夜;思いの音楽;ある結婚の風景;孤独の鏡;見えない戦争)
第2回 果たせぬ夢の領域(老いの顔を覗き込んで;あるひまわりの短い人生;信吾と菊子の秘密の花園;ヰタ・セクスアリス)
第3回 『山の音』の彼方へ(眠りの言語と結婚の沼;誰でも知っている社会から、誰も知らない社会へ;ゆがんだ春のめざめ;見知らぬ乗客;小説の種、あるいは『山の音』におけるメタフィクション;美しい耳、血まみれの耳;人生の部分品;水の音)

著者等紹介

アミトラーノ,ジョルジョ[アミトラーノ,ジョルジョ][Amitrano,Giorgio]
1957年、イタリア、アンコーナ県イエージ市生まれ。ナポリ東洋大学卒業、東洋学博士、翻訳家。映画研究家。現在、ナポリ東洋大学教授として、日本近代・現代文学の教鞭をとるかたわら、「ラ・レプッブリカ」などのイタリア主要新聞、雑誌に文芸評論および映画評論も執筆している。エルサ・モランテ翻訳賞(1996年)、第一回アルカンターラ翻訳賞(1998年)、第十二回野間文芸翻訳賞(2001年)などの受賞歴がある(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。

佐島楓

55
ひとつ卒論のテーマを思いついてしまった。国境をはるか超える川端文学の普遍性を思う。2018/02/08

EX人間

4
以前読んだ『山の音』を深く掘り下げた本が読みたくて、図書館で借りた。イタリア人の作者の語り口調がきれい。作品のラストについての解説がよかった。2018/09/06

みさ

0
山の音は大好きな作品です。この本で解釈を深めると、山の音は無駄な文が一つもない完成された作品なのだと気付かされます。それぞれの人物の人生における息苦しさを、より理解することができます。2016/05/18

いちはやきみやび

0
 『山の音』は、主人公信吾の観察とそこから発展する回想や妄想・想像に多くの筆が費やされている。 一見すると、なぜわざわざこのようなことを描写したのかと疑いたくなるような描写がいつくもあるが、 こうした描写を取り上げ小説の読みに意味付けしていく著者の手際は、まるで『山の音』に秘された宝物を発掘してゆくかのようである。 初読の自分がいかに字面しか追わぬ皮相的な読書をしていたかが反省される。

タケチョ

0
川端の『山の音』に関するレクチャー。著者は日本文学の研究者で翻訳も行うナポリ東洋大学のイタリア人。読みやすく、たいへん分かりやすい一冊です。川端の、あの独特の世界観をじつにていねいにすくい取るだけでなく、創作におけるメタフィクション性をも指摘して刺激的。モダニズム文学との比較では、晩年のイメージゆえに忘れられがちな川端の前衛性に光を当てます。決して声高ではなく、『山の音』を語るにふさわしい、時に詩的な文章で綴られた本書は、それじたい文学の薫り高く、読む人の期待は裏切らないと思います。2020/06/20

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