大人の本棚
宮川淳 絵画とその影

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  • サイズ A5判/ページ数 262p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784622080770
  • NDC分類 720.4
  • Cコード C1370

内容説明

「白日の中のこの影。絵画は否定し、消去することはできるだろう。だが、芸術はそのとき、まさしく、いよいよその影をあらわにする。」近現代美術史からポスト構造主義まで、分野を超えてラディカルな思考を遺した批評家、宮川淳。アンフォルメル、反芸術、ネオダダ、ポップアートなど、現代美術が最も賑やかだった1960年代の美術批評を精選してまとめる。没後30年をへて、いまなお輝きを失わない、イメージと観念への透徹した眼差し。

目次

アンフォルメル以後
変貌の推移―モンタージュ風に
反芸術―その日常性への降下
“永遠の可能性”から不可能性の可能性へ―ヴァレリアンであるあなたに
反芸術以後美術界の現状と今後
芸術・作品・批評
オブジェの象徴的メタフォア―はじめてのジャスパー・ジョーンズ展を見て
絵画とその影
影の侵入
前衛芸術の新しい方向〔ほか〕

著者等紹介

宮川淳[ミヤカワアツシ]
1933年東京に生まれる。1955年東京大学文学部美術史学科卒業。1963年「アンフォルメル以後」によって美術出版社主催第4回芸術評論賞受賞。1969年より成城大学文芸学部助教授。1977年肝臓癌のため死去。享年44歳

建畠晢[タテハタアキラ]
1947年京都に生まれる。1972年早稲田大学文学部仏文学科卒業。美術批評家、詩人、国立国際美術館館長。詩集に『余白のランナー』(歴程新鋭賞)、『零度の犬』(高見順賞)など(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

しゅん

10
宮川の代表的な批評「アンフォルメル以後」を巻頭に置いた、1960年代の批評集。1年前に途中まで読んでほっておいたのだけど、今読むとなんかわかるものがある。60年代の作家を「内面を表現した絵画のテロル」という感情の表出ではなく、素材との相互影響として捉えることで、フォルマリズムをずらす。「絵画が存在することの可能性」ではなく「存在しないことの不可能性」として、芸術の狭い自足を退ける。どうしても芸術が存在してしまうことをどのように考えるのか、という問いによってつまらない芸術概念を否定するところに共振する。 2024/06/30

dubstepwasted

0
1960年代の日本とフランス2014/05/09

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