内容説明
原民喜や伊東静雄の詩から『ハムレット』『荒地』『ユリシーズ』さらに『モリス』や『蠅の王』へ。古今東西のテキストを肴に「読む愉しみ」を共有する饗宴。
目次
「郷愁」―三好達治
「思い出」或いは「池面に浮かぶは四羽の鳥」それとも「無題」―ウィリアム・アリンガム
「宇都曽身乃・人弥有吾哉・従明日者・二上山乎・弟世登吾将見」―大来皇女・「早発白帝城」―李白
「春と秋」―G.M.ホプキンズ
「ガリヴァの歌」―原民喜
「吟遊詩人の歌」―トマス・チャタトン
リンゴの歌―サトウハチロー、島崎藤村ほか
ブラック・ソネット―ウィリアム・シェイクスピア
「曠野の歌」と「氷れる谷間」と「私は強ひられる―」―伊東静雄
「萬霊節」―ヘルマン・フォン・ギルム〔ほか〕
著者等紹介
坂本公延[サカモトタダノブ]
1931年、神戸に生まれる。大阪大学英文科卒業。同校大学院修士課程修了。文学博士。広島大学名誉教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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KAZOO
91
純文学をこのような観点で読み込むというのもありか、という気がしました。楽しい本です。私は推理小説の連城三紀彦作品ではここに書かれているような感じのパズルを読んでいると感じることがありました。この本では三好達治の詩から始まり「ハムレット」「ユリシーズ」など、さらにはタイトルの謎やエピグラフの謎ということでいくつかの作品を取り上げておられて読み返したくなる本や読みたくなる本がまた出てきました。2024/10/16
和菓子男子
4
題名、題辞、冒頭、結末、、、物語という旅には作家の魂が込められた言葉という宝物がある。その宝物の探し方を教えてくれる一冊。夏目漱石の「こころ」の話が一番感動した。2015/08/08
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