大人の本棚
ぼくの美術帖

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  • サイズ B6判/ページ数 230p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784622080657
  • NDC分類 720.4
  • Cコード C1395

内容説明

ルネサンスのティツィアーノに20世紀のデュフィ。画品薫る挿絵画家たち―小村雪岱、木村荘八、宮田重雄。鏑木清方のわけても挿絵的な小品を愛し、鈴木信太郎の絵に生命力の発露をみる。と思えば、1950年代アメリカのカートゥニストたち、北園克衛のグラフィックデザイン、そして抽象画家・川端実…作家・作品の多様さからもわかるとおり、美術史家による「絵画の見方」指南とはまったく異なる新鮮なまなざしがアートを巡る旅へと誘う。さらに、縄文土器から戦国時代の兜、豊国、国貞ら浮世絵師たち、宗達、鉄斎、劉生と縦横に渉り、日本民族の縄文的美意識の系譜を探る「OSAMU版・日本美術史」。アートへの愛が溢れる美術エッセイ。

目次

ティツィアーノ
ラウル・デュフィ
小村雪岱
木村荘八
鏑木清方
宮田重雄
鈴木信太郎
アーニー・ブッシュミラー
チョン・デイとオットー・ソグロー
北園克衛
川端実
美意識の源流
戦国時代の兜
江戸歌舞伎
浮世絵師たち
俵屋宗達
富岡鉄斎
岸田劉生
『ぼくの美術手帖』その後

著者等紹介

原田治[ハラダオサム]
1946年東京に生まれる。小学校時代より川端実氏に師事。多摩美術大学グラフィックデザイン科卒業後、アメリカへ渡る。1970年、雑誌「アンアン」の創刊号でイラストレーターとしての活動を開始。また1976年から始めたオリジナルのキャラクターグッズ「OSAMU GOODS」が圧倒的な支持を得る。キャラクターデザインのほか、広告、装丁を多数手がける。1997年にイラストレーター、編集者、絵本作家、アーティストを養成する「パレットクラブ・スクール」を設立(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

邪馬台国

4
再読。復刻した翌年あたりに読んでいたようです。当時はちんぷんかんぷんで「面白くない文章だな」と思って読んだ体験のみ強烈に残っています。原田さんが没した今改めて読むと、一イラストレーターとして有り余る程の教養の深さに驚いてしまいました。教科書的美術史をくぐり抜け、岡本太郎の縄文土器発見を踏襲した上で語られる広々とした視点は、創作のヒントに溢れていました。惜しむべくは入手困難となってしまっていること。続編のぼくの美術ノートも読みたいです。2017/04/29

ありんこ

4
前半は、所有するのではなく、ただ見ることが楽しいという原田治さんの好きな画家や昔の外国の漫画の話。後半は、縄文土器や兜の美についても語られていて、日本美術史を学んでいるかのような一冊でした。2009/11/02

m

3
デュフィ展の予習に該当箇所だけ読み、その後しばらく放置していたがようやく全て読了。ちょっと難しい内容だが、少しでも知識があると分かって楽しい。世の中にはまだまだ見たい名品、名画がたくさんある。2019/12/28

ひとみ

2
偏愛する絵画や画家について、また縄文時代から始まる日本人の美意識について独自の論を語る原田治の随筆。追悼として読む。好きな作品をついて語る時の心のはずみが伝わる文章が温かく、あまり評価しない作家や作品について触れる時も嫌味さがなく高圧的でない所にほっとする。縄文土器に見られ江戸時代に絶えたとされる、パブリックでない日本人の美意識についての史観は専門家から修正を入れられそうだがビジョンは壮大で小説のような魅力がある(ただ今だとそれはヤンキー文化ってことに片付けられそうだな…という気もしないでもなかった)。2017/03/11

みつひめ

2
今まで日本史の授業などで習っていた、日本美術史観とは違った視点が興味深かったです。岸田劉生の歌舞伎論とか、浮世絵に関することを知りたくなりました。乞う!続編。2009/01/31

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