出版社内容情報
「中東・西アジアは、かつて世界の回転軸だった。しかしその後、数世紀にわたって歴史の潮流からはずれ、入江となった。それが今ふたたび、本流に押し戻される」。
第一次世界大戦のあと、全世界的に経済が疲弊し、並行して、西欧列強と日本による帝国主義的な侵略が進んだ。その手段となった搾取とテロルは、「委任統治」「大衆の福祉」「後進民族の自治のための訓練」などの美辞麗句でくるまれる。抵抗する側のアジア、中東、西アジアのナショナリズムは急激に高まったが、しかし、19世紀的デモクラシーは、いたるところで足場を失っていった。デモクラシーはなぜ、四面楚歌に陥ってしまったのか。ネルーの苦悩の問いかけは続く。
目次(抄) エジプト独立闘争/アラブ諸国/イラク問題/古い債務の新しい支払方法/ムッソリーニとイタリアのファシズム/中国の革命と反革命/世界に挑戦する日本/ソ連の成功と失敗/科学の善用と悪用
全8巻
Jawaharlal Nehru(ジャワーハルラール・ネルー)
1889年生まれ。インドの政治家、民族独立運動の指導者。英国の支配に抵抗、1945年までに下獄9回、人生の最盛期を獄中に過ごした。この間、ガンディの不服従非暴力運動にも協力した。1947年の独立とともに、首相、外相および連邦関係相を兼ねた。49年連邦首相会議、55年バンドンのアジア・アフリカ会議と内政に外交に多面的な活躍をした。その反帝国主義、反植民地主義、反人種差別主義には戦後世界をリードしていく歴史感覚と民衆への愛情があった。1964年歿。おもな著書『自叙伝』(「世界の名著」63、中央公論社、1967)、『インドの発見』(全2巻、岩波書店、1953-56)ほか。
大山聰(おおやま・さとし)訳
1915年東京に生まれる。1938年東京大学文学部卒業。早稲田大学、東京都立大学教授、成城大学文学部教授、および東京芸術大学、早稲田大学講師を歴任。訳書 ティボール・メンデ『ネールは主張する』ほか。2002年没。
内容説明
第一次世界大戦のあと、全世界的に経済が疲弊し、並行して、西欧列強と日本による帝国主義的な侵略が進んだ。その手段となった搾取とテロルは、「委任統治」「大衆の福祉」「後進民族の自治のための訓練」などの美辞麗句でくるまれる。抵抗する側のアジア、中東、西アジアのナショナリズムは急激に高まったが、しかし、19世紀的デモクラシーは、いたるところで足場を失っていった。デモクラシーはなぜ、四面楚歌に陥ってしまったのか。ネルーの苦悩の問いかけは続く。
目次
エジプト独立闘争
イギリス軍駐留下の独立とは?
西アジアと世界政治
アラブ諸国―シリア
パレスティナとトランス=ヨルダン
アラビア―中世からの飛躍
イラクと空爆の力
アフガニスタンなど
革命の挫折―ドイツと中欧諸国
古い債務の新しい支払い方法
通貨のふしぎな性質
作用と反作用
ムッソリーニとイタリアのファシズム
民主主義と独裁政治
中国における革命と反革命
世界に挑戦する日本
ソヴィエト連邦
五か年計画
ソ連の成功と失敗
科学の前進
科学の善用と悪用
著者等紹介
ネルー,ジャワーハルラール[ネルー,ジャワーハルラール][Nehru,Jawaharlal]
1889‐1964。インドの政治家、民族独立運動の指導者。英国の支配に抵抗、1945年までに下獄9回、人生の最盛期を獄中に過した。この間、ガンディの不服従非暴力運動にも協力した。1947年の独立とともに首相、外相および連邦関係相を兼ねた。49年連邦首相会議、55年憲法の成立、51年インド経済5カ年計画、54年ジュネーヴ会議、55年バンドンのアジア・アフリカ会議と内政に外交に多面的な活躍をした。その反帝国主義、反植民地主義、反人種差別主義には戦後世界をリードしていく歴史感覚と民衆への愛情があった
大山聡[オオヤマサトシ]
1915年東京に生まれる。1938年東京大学文学部卒業。早稲田大学、東京都立大学教授、成城大学文芸学部教授、および東京芸術大学、早稲田大学講師を歴任。2002年没
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