目次
第2巻 認識の現象学と認識論のための諸研究(つづき)(認識の現象学的解明の諸要素)
著者等紹介
フッサール,エドムント[フッサール,エドムント] [Husserl,Edmund]
1859‐1938。当時のオーストリア領に生れる。1876年以降ライブチヒ、ベルリン、ウィーンの各大学に学び、1883年学位を得る。1884年ウィーン大学のブレンターノの門下に入り、専攻していた数学から哲学への道を歩む。1906年ゲッチンゲン大学教授となり1916年まで在職。その後1928年までフライブルク大学教授
立松弘孝[タテマツヒロタカ]
1931年名古屋に生れる。1953年南山大学文学部独文学科卒業。東京大学大学院修士課程を経て、1955‐58年ボン大学で哲学専攻。現在、南山大学名誉教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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roughfractus02
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知覚と想像、感性的直観と範疇的直観の複合性が無限の反省プロセスを生み出すと第6研究で著者は述べるが、この反省プロセスの場が、後に超越論的主観性として捉え直されるものだろう。帰納推論を批判しつつ全体と部分を規定しようとする著者は、個々の志向作用に対する全体ではなく、実在物を志向的相関項として構成しながら無限に広がり続ける全体のように思える。事象はそのものとしてあるが、「ある」ということ自体が構成的なネットワークプロセスとして「ある」のなら、今の知覚と想像からなるこの知識は、主体や自我を基点とすることはない。2017/02/09