出版社内容情報
名著『ヨーロッパ戦後史』を遺して没した歴史家が自身の経験に即して語る、20世紀政治思想の成功と失敗。倫理と融合する現代史論。
名著『ヨーロッパ戦後史』を遺して没した歴史家が若き友人スナイダーに語る、20世紀政治思想の成功と失敗。リベラル、社会主義、共産主義、ナショナリスト、ファシストの知識人によって理解された、権力と公正の思想を鋭く批判するジャットの自由な精神は稀有なものである。第二次大戦、ホロコースト、戦後の社会主義圏やユダヤ人国家建設を回顧しながら、その真実を探究する、現代史の決定版にして、すぐれた知的自伝だ。
まえがき(ティモシー・スナイダー)
第1章 残るは名のみ――ユダヤ人問題を問うユダヤ人
第2章 ロンドンと言語――英語で書く/イングランドの著述家
第3章 家族的社会主義――政治的マルクス主義者
第4章 キングズ・カレッジとキブツ――ケンブリッジのシオニスト
第5章 パリ、カリフォルニア――フランス知識人
第6章 理解の世代――東欧のリベラル派
第7章 統一と断片――ヨーロッパの歴史家
第8章 責任の時代――アメリカのモラリスト
第9章 善の陳腐さ――社会民主主義者
あとがき(トニー・ジャット)
訳注
訳者あとがき
本書で論じられる著作
索引
内容説明
名著『ヨーロッパ戦後史』の歴史家が語り尽くす百年の精神史。ホロコーストとシオニズム、ファシズムと共産主義、知識人の存在理由を自伝と交差させた遺著。
目次
第1章 残るは名のみ―ユダヤ人問題を問うユダヤ人
第2章 ロンドンと言語―英語で書く/イングランドの著述家
第3章 家族的社会主義―政治的マルクス主義者
第4章 キングズ・カレッジとキブツ―ケンブリッジのシオニスト
第5章 パリ、カリフォルニア―フランス知識人
第6章 理解の世代―東欧のリベラル派
第7章 統一と断片―ヨーロッパの歴史家
第8章 責任の時代―アメリカのモラリスト
第9章 善の陳腐さ―社会民主主義者
著者等紹介
ジャット,トニー[ジャット,トニー] [Judt,Tony]
1948‐2010。ロンドン生まれ。ケンブリッジのキングズ・カレッジ、パリの高等師範学校を卒業。オクスフォードのセント・アンズ・カレッジでフェローおよびチューターを務めた後、ニューヨーク大学教授に就任。1995年から、レマルク研究所長としてヨーロッパ研究を主導した。『ニューヨーク・レヴュー・オヴ・ブックス』その他に寄稿。2005年に刊行された『ヨーロッパ戦後史』(みすず書房、2008)はピュリツァー賞の最終候補となるなど高く評価される。2007年度ハンナ・アーレント賞を受けた。2010年8月6日、ルー・ゲーリック病により死去
スナイダー,ティモシー[スナイダー,ティモシー] [Snyder,Timothy]
1969年、アメリカ合衆国オハイオ州生まれ。イェール大学教授。専門は中東欧史、ホロコースト史。Bloodlands:Europe Between Hitler and Stalin,A History of Nazi and Soviet Mass Killing on the Lands Between Berlin and Moscow(2010)はハンナ・アーレント賞を始め数々の賞を受けている
河野真太郎[コウノシンタロウ]
1974年生まれ。東京大学大学院人文社会系研究科博士課程を満期退学。博士(学術、一橋大学)。一橋大学商学研究科准教授。専門は20世紀イギリスの文化と社会、新自由主義とその文化、批評理論、ウェールズ英語文学(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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