出版社内容情報
ヴェールを剥ぐと真実が現れるという従来の哲学への疑問から始まり、西洋思想の根本を書き換える、スリリングな応答。
ヴェール(voile)には、二つの同音異義語がある。宗教的理由で女性が被るヴェール(男性名詞)と、船の帆(女性名詞)。抑圧と解放の意味を持つ「ヴェール」を焦点に、デリダとシクスーが応答する、スリリングな書物だ。ヴェールを剥ぐと真実が現れるという伝統的哲学への疑問から始まり、西洋哲学の根本を書き換える。ともにアルジェリア生まれで四〇年来の盟友である二人。後期デリダ思想の核心へと誘う、きわめて重要な著作。
サヴォワール(エレーヌ・シクスー)/蚕(ジャック・デリダ)
内容説明
性的差異の論理を根本から書き換え、デリダの到達点を告げる、恐るべきエクリチュール。
目次
サヴォワール(エレーヌ・シクスー)
蚕(ジャック・デリダ)
著者等紹介
シクスー,エレーヌ[シクスー,エレーヌ] [Cixous,H´el`ene]
1937年アルジェリアに生まれる。パリ第8大学ヴァンセーヌ校創立に関わり、女性研究センターを開設。同大学で女性学および文学を講じながら、小説、戯曲、エッセイなど50以上の著作を発表。エクリチュール・フェミニンの論客として注目を集める
デリダ,ジャック[デリダ,ジャック] [Derrida,Jacques]
1930‐2004。アルジェリアに生まれる。20世紀を代表する思想家、現象学の再検討から出発し、ニーチェやハイデガーの哲学を批判的に発展させる。脱構築、差延、散種、グラマトロジーなどの概念を作り出し、ポスト構造主義を代表する哲学者と目される。1984年から19年間、社会科学高等研究院でセミナーを開講。同時代の諸問題を西洋哲学の根本問題とともに鋭利かつ重層的に論じ、晩年は「来たるべき民主主義」の思考を練成させる
郷原佳以[ゴウハラカイ]
1975年生まれ。東京大学大学院総合文化研究科地域文化研究専攻博士課程単位取得満期退学。パリ第7大学博士課程修了。フランス文学専攻。現在、関東学院大学准教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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渡邊利道
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保山ひャン
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