ゾミア―脱国家の世界史

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  • サイズ A5判/ページ数 363,/高さ 22cm
  • 商品コード 9784622077831
  • NDC分類 389.23
  • Cコード C1022

出版社内容情報

インドシナ半島奥地の少数民族は、なぜ急峻な山中に社会を築いたのか。ゾミア地域を中心に、国家からの逃避戦略を縦横無尽に論じる。

インドシナ半島奥地に広がる熱帯の高地=ゾミア。そこには、モン、アカ、チン、カレンといった少数民族が独自の文化を築いてきた。彼らはなぜこの辺鄙な山中に定着したのだろうか? 彼らの生業・文化は《国家からの逃避》を目指した結果だ、という大胆な仮説を展開する脱国家のグローバル・ヒストリー。

はじめに/山地、盆地、国家――ゾミア序論/国家空間――統治と収奪の領域/労働力と穀物の集積――農奴と灌漑稲作/文明とならず者/国家との距離をとる――山地に移り住む/国家をかわし、国家を阻む――逃避の文化と農業/話しことば、書きことば、文書/民族生成――ラディカルな構築主義的見解/再生の預言者たち/結論

内容説明

アカ、カチン、フモン、ラフ…様々な人々が独自の社会を築くインドシナ半島の奥地、ゾミア。この深い山中の文化や生業は、国家を回避する戦略だった。世界の自由民たちが息づくグローバル・ヒストリー。国家による管理の無力さを一貫して追及してきた政治学者・人類学者による、壮大なスケールの“もうひとつの国家論”。

目次

1 山地、盆地、国家―ゾミア序論
2 国家空間―統治と収奪の領域
3 労働力と穀物の集積―農奴と潅漑稲作
4 文明とならず者
5 国家との距離をとる―山地に移り住む
6 国家をかわし、国家を阻む―逃避の文化と農業
6+1/2 国承、筆記、文書
7 民族創造―ラディカルな構築主義的見解
8 再生の預言者たち
9 結論

著者等紹介

スコット,ジェームズ・C.[スコット,ジェームズC.] [Scott,James C.]
1936年生まれ。イェール大学政治学部・人類学部教授。農村研究プログラム主宰。全米芸術科学アカデミーのフェローであり、自宅で農業、養蜂も営む。東南アジアをフィールドに、地主や国家の権力に対する農民の日常的抵抗論を学問的に展開した。ウィリアムズ大学を卒業後、1967年にイェール大学より政治学の博士号を取得。ウィスコンシン大学マディソン校政治学部助教授を経て、1976年より現職。第21回(2010年)福岡アジア文化賞受賞

佐藤仁[サトウジン]
1968年生まれ。東京大学東洋文化研究所准教授。東京大学教養学部教養学科(文化人類学)卒業。同大学院総合文化研究科博士課程(国際関係論)修了。ハーヴァード大学ケネディ行政学大学院修士課程(公共政策学)修了。学術博士。第28回(2013年)大同生命地域研究奨励賞受賞。東南アジアを主たるフィールドに天然資源をめぐる政治過程を研究している(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

KAZOO

108
インドからベトナムあるいは中国の辺境部分をこの本の題名の「ゾミア」という言葉で表しています。そこは文字や階級などもなく農耕生活中心の暮らしのようです。中国などの国にとっては非常に問題があるのでしょうがその周辺から追い出された人々が暮らす場所があってもいいのでしょう。ひとつの原始社会ですね。ここがどのようになっていくのかも興味があります。2018/10/01

たまきら

28
先日から一般社会とは未接触の部族について読み続けていたのだが、西洋人が定義した「ゾミア」という脱国家(原著副題ではアナーキスト)エリアの研究にはアジア人の一人として苦笑い。様々な部族を一つのアイデアでくくるとか…無神経と言うべきか、ロマンチストと言うべきか…。でも政治史としても人類史としても非常に魅力的な思想なので気持ちはわかる。日本の山岳エリアに芽生えた様々な宗教的な集団・文化を研究しているので比較するのが面白かった。しかし寄り倒し気味な主張でありました。2018/12/12

松本直哉

21
周の武王の大義なき侵略を諌めたが容れられなかったため周の穀物を食することを恥じて山に住んだ伯夷叔斉兄弟のように国家を逃れて国家の監視の届かない奥地に生きる人々。定住してイネを育てる代りに焼畑でイモを作る。イモは顕在的でないので課税されない。あえて文字を持たず変幻自在な口承で可塑的にクラゲのように生きる。彼らを未開と断ずるのは定住民の偏見であり、むしろ彼らは権力に反発して自発的に無政府を選んだ。国民に番号をつけるような政府から逃れたい。通知のハガキは受取拒否するつもりだ。2015/11/19

PETE

7
中国南部から東南アジアにかけての山岳地帯の住民の農耕・文化・社会の選択が、低地の水田農耕文明の搾取を徹底して避けるためのものであったという主張。文字や歴史を持たないのは、集合的な記憶の保持が支配につながるからというのは、文明の継承を旨としてきた私たちからすればショッキングな仮説。日本の中世までの社会を考える上でも示唆に富む。2023/03/09

デューク

7
「元々は平地で暮らし、何かの事情で山に移り住んだ人々の暮らしが、平地文明の本質を映し出す鏡になっている」。そう語る筆者による、山地民から見た国家論。 ゾミアとは、ベトナムからインド北東部にかけての山岳地帯のこと。この地域を研究することで、国家形成についてのもう一つの視点が得られる。中央集権型で、人口密集型の平地国家。平等主義で流動的な社会構造を持つ山地民。この2つの対比をベースに、人類がいかに国家を生み出し、いかに国家を築いてきたかについての、重厚かつ壮大な物語。いちおし2019/01/27

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