出版社内容情報
「関係の絶対性」「大衆の原像」から幻想論を経て「大洋の精神分析」へ。詩人にして戦後最大の批評家の軌跡をたどった渾身の思想地図
「逝去の知らせに接してから、しきりに考えつづけている。休火山のように、私のなかで眠りについていたモチーフがあったようだ。それが呼び覚まされ、もう一度新たに吉本隆明を読む時間が始まった」。吉本隆明とは何者だったのか。いまもなお問われるべきその問いとは何か。「関係の絶対性」「大衆の原像」から「自己表出」「共同幻想」「心的現象」を経て「大洋の精神分析」、イメージ論へ。詩人にして戦後最大の批評家による壮大なブリコラージュの軌跡をたどった思想地図。渾身の書き下ろし。著者は立教大学教授(現代思想、フランス文学)。
内容説明
吉本隆明とは何者だったのか。いまもなお受けとるべきその問いとモチーフは何か。「関係の絶対性」「大衆の原像」から「自己表出」「共同幻想」「心的現象」を経て母型論、ハイ・イメージ論へ。「戦・後の断絶」を真摯に生きた詩人批評家の軌跡をたどり、自在にジャンルを越境するブリコラージュ群をあざやかに読みといた思想地図
目次
序章 喪の思考(始まりの情況;第一のモチーフ ほか)
1(最初の問い;大衆はどこにいるのか)
2(言語、生成と転移;共同性、新たな問い方)
3(心的現象論の軌跡;「現在」から遠ざかる方法)
終章 渦巻きの批評
付録
著者等紹介
宇野邦一[ウノクニイチ]
1948年、島根県生まれ。京都大学文学部卒業後、パリ第8大学で文学と哲学を学び、アントナン・アルトーについて博士論文を執筆。立教大学現代心理学部映像身体学科教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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