出版社内容情報
「田舎の村の三つか四つの家族が小説の題材として最適です」…生身の作家を知る甥が綴るオースティンの肖像。楽しく読める第一級資料
内容説明
文学的想像力においてシェイクスピアに匹敵する天才の伝記。
目次
ジェイン・オースティンの誕生
家族と親戚
家族と親戚が作品に及ぼした影響
スティーヴントン村
スティーヴントン村の生活
十八世紀の風俗習慣の変化
少女時代の習作
アッシュ村の友人たち
古い手紙
ルフロイ夫人の死を悼む詩〔ほか〕
著者等紹介
オースティン=リー,J.E.[オースティンリー,J.E.][Austen‐Leigh,James Edward]
ジェイン・オースティンの甥(ジェインの長兄ジェイムズの長男)。オースティン家の家業ともいうべき牧師をつとめ、70歳を過ぎてから叔母の伝記を執筆
中野康司[ナカノコウジ]
1946年神奈川県生まれ。東京外国語大学卒業。東京都立大学大学院博士課程中退。東京都立大学教授を経て青山学院大学文学部英米文学科教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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バーベナ
6
19世紀初頭の暮らしは予想以上に質素だったそう。ジェインのユーモアにあふれた手紙も載っていて、人となりを覗き見るようで嬉しいような、気恥ずかしいような。2011/08/22
timeturner
4
波乱のない穏やかな人生を身内が書いているので驚くような新事実は何もないけれど、ジェインが生きた時代、作者が生きた時代、そして現在と約百年ずつの違いが図らずも見てとれてすごく面白い。2017/05/03
コニコ@共楽
1
ジェイン・オースティンのお葬式に最年少で参加という甥っ子が、有名になったオバサンを偲んでまとめた本。ジェインのお姉さんカサンドラが妹を描いた絵が表紙になっている。翻訳はオースティンの名訳で知られる中野康司さん。丁寧な解説も参考になる。オースティンが剣玉が得意だったというのも面白かった。彼女のファンには身近なジェイン像にふれることができて嬉しい本。2016/05/13
DEN2RO
1
ジェイン・オースティンの甥が半世紀以上前に亡くなった叔母の思い出を述べた本です。生前の叔母の記憶は著者19歳のときが最後ですし、手紙その他の資料が失われたので、曖昧であったり、事実誤認があったりしますが、オースティンの伝記の元になった貴重なものです。訳注も詳細です。2011/12/24