出版社内容情報
隠者のような画家モランディが友人、知人、美術批評家に送った手紙を手掛かりにして、作品の静寂の背後にあった内面の葛藤を探る。
内容説明
「ほっといてくれ、仕事をするから」が口癖。アトリエにこもり壜、缶、器を配した静物画をくり返し描きつづけた。この特異な画家の遺した手紙と資料から、“密やかな抵抗者”の人と芸術に接近する。第2部では、同時代人によるモランディ評はじめ、今日のモランディ論の礎となっている重要な論文、短文ながら興味深い「自伝」、稀少なインタヴュー、ヴェネツィア・ビエンナーレとの隠れた関係に迫る論考など、謎めいた画家モランディに多方向から接近する。
目次
第1部 モランディの手紙―1919‐1963
第2部 モランディの歩み―自伝・批評・モノグラフ(初期の批評および「自伝」のなかのモランディ―デ・キリコ、カッラ、ソッフィチを中心に;最初のモノグラフのなかのモランディ―チェーザレ・ブランディ「モランディの歩み」;論争のなかのモランディ―カルロ・ルドヴィコ・ラッギアンティ「ジョルジョ・モランディ」;ヴェネツィア・ビエンナーレとモランディ;インタヴューを受けるモランディ―どこでもない場、モランディとロディティの対話をめぐって;最晩年のモランディ―アルカンジェリとの確執をめぐって)
著者等紹介
モランディ,ジョルジョ[モランディ,ジョルジョ][Morandi,Giorgio]
1890年、繊維取引の小さな商社を営む家族の、5人兄弟の長男としてボローニャに生まれる。17歳で美術アカデミーに入学、同校を卒業後、小学校の美術教師を務め、後に校長に就任。40歳で母校ボローニャの美術アカデミーの版画科教授となる。1963年に栄誉ある市民に贈られる金のボローニャ大学賞を受賞。生涯ボローニャを離れず、油絵作品のすべてがフォンダッツァ通りの自宅とアペニン山脈中の寒村グリッツァーナのアトリエで制作された
岡田温司[オカダアツシ]
1954年生まれ。京都大学大学院博士課程修了。現在、京都大学大学院教授。専門は西洋美術史・思想史(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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