出版社内容情報
「私は入学試験を三度受けて二度落ちた。ほめられる成績ではない……人間、失敗してはじめてわかることがいくらでもある。」きびしい就活やしんどい受験のシーズンである。とうぜん内定や合格に至らない人も多いはず。しかし昔から、失敗は最良の先生である。本書を手にとって、落ち込まないようにしてほしい。好評を博した『忘却の力』につづく、生きるヒントに満ちたエッセイ集。
内容説明
「私は入学試験を三度受けて二度落ちた/人間、失敗してはじめてわかることがいくらでもある。」『忘却の力』につづく、生きるヒントに満ちた随想録。
目次
日本語の障壁
朝と夜
言文優劣
もらいもの
低温火傷のモラル
間歇的
笑ってよし
抽象・実感
筆舌に尽しがたし
ブレイン・チャイルド〔ほか〕
著者等紹介
外山滋比古[トヤマシゲヒコ]
1923年愛知県に生まれる。47年東京文理科大学英文科卒業。同大学特別研究生修了。51年雑誌「英語青年」編集長。ついで「英語文学世界」「月刊ことば」を創刊、編集。その間、56年東京教育大学助教授、68年お茶の水女子大学教授。89年同大学名誉教授、同じく昭和女子大学教授。99年同大学退職。62年文学博士(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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しーふぉ
13
文章が基本に忠実な良い文章。中身も大人なまともな内容です。2018/04/13
壱萬参仟縁
7
今年外山先生は90歳。鶴見氏と同様、短文でとても読みやすい。こうありたい。独創の無い論文がまかり通る日本のアカデミズムへの違和感(3ページ)。同感。孤立した人が正しいケースもあるのだ。英語論文が標準というのも納得。井の中の蛙、日本のみのルールで学術は進まない。グローバル標準へ。「はじめよくてもあとがいけないと思うと、はじめモタモタしても終わりよし」(37ページ)。大器晩成、急いては事をし損じるの精神。ほんとうにみじめな生活を強いられている人々が健気に生きる(46ページ)。3.11後も被災者遺族は生き抜く。2013/02/24
すのう@中四国読メの会コミュ参加中
3
経験は最高の教師だが、月謝が高い。成功するもよし、失敗するもよし。そう考えれば、耐えられる気もする。2015/10/18
ブルーベリー
3
『一度も落ちたことない人より失敗したことのある人の方が、どこかしんが強く根性のあることが多いように思われる。』 この部分を読むだけで明日からも頑張れる(^ー^)2012/06/04
ブルーローズ
3
引用したい、再読したい部分に満ち溢れています。経験からきた言葉は重いです、考えさせてくれます。でも一つ一つの部分は短いので、どこから読んでもいいのです。2011/10/15