イタリア的カテゴリー―詩学序説

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  • サイズ B6判/ページ数 352,/高さ 20cm
  • 商品コード 9784622075103
  • NDC分類 971
  • Cコード C0010

内容説明

イタリア文学を支える諸カテゴリーを明るみにし、“言語活動の経験”としての作品へ深く潜り込んでゆく。アガンベンにおける詩的なるものの思考の源泉=詩学。

目次

喜劇
コルン―解剖学から詩学へ
言語の夢
パスコリと声の思考
詩の口述
脱‐我有化されたマニエラ
アンドレア・ザンゾットの「到来する」ロゴス
紋章学と政治学
オルフェウスに寄せる詩のトルソ
パロディ
隠された財宝の祝祭
詩の結句
補遺(バスクの少女の謎;言語狩り;中間休止における間投詞;都市と詩;義人たちは光によって養われない;助修士/共‐詩行のロンダ;パトリック・カヴァッリの反哀歌;悲劇の/との別れ)

著者等紹介

アガンベン,ジョルジョ[アガンベン,ジョルジョ][Agamben,Giorgio]
1942年ローマ生まれ。現在、ヴェネツィア建築大学美学教授

岡田温司[オカダアツシ]
1954年生まれ。京都大学大学院博士課程修了。現在、京都大学大学院教授。専門は西洋美術史

橋本勝雄[ハシモトカツオ]
1967年生まれ。京都大学大学院文学研究科博士後期課程単位取得退学。現在、京都外国語大学外国語学部イタリア語学科准教授。専門はイタリア現代小説研究

多賀健太郎[タガケンタロウ]
1974年生まれ。大阪大学大学院人間科学研究科単位取得退学。専門は哲学・思想史

前木由紀[マエキユキ]
1972年生まれ。京都大学大学院人間・環境学研究科博士課程単位取得満期退学。専門は西洋美術史・出版文化史。現在、京都外国語大学非常勤講師(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

kthyk

13
「イタリア的カテゴリー」とは「詩は何故必要か」という問いかけ。ポイエーシス(制作すること)とプラクシス(実践すること)の関係を問うことで「人間」の中味に言及しようとしている。イタリアをテーマとしたのではなく、古代から現代にいたる「人間の中味」「詩学に於ける言語と言葉」が問題となっている。「ヒュプネロトマキア」はラテン語の幹に生きた俗語(母語としてのイタリア語)を接木した二重言語主義がテーマ。この奇書はルネサンス・イタリアの知的遊戯と言ってしまえばそれまでだが、アガンベンは「言語の夢」の中で解説をしている。2020/11/18

吟遊

8
イタリア文学史をトルバドゥール(フランスだが)まで遡って、清新体派、ダンテと対比、その変遷を辿るところから説き起こし、20世紀にまで至る。だが、教科書的な隙間のない叙述ではなく、章ごとに「悲劇/喜劇」のような二項対立を設定しながら、その絡み合いを読み解いてゆく。イタリア語で古い文学から馴染んでいないと理解に難がある部分も多いと思うのだが、解説で岡田温司さんが言うように普遍性を目指して書かれている感は受ける。全編、穏やかな詩的・思索的ムードがあり、抽象語の羅列みたいな批評とはまったくちがう。好感。2016/06/29

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