内容説明
第一次世界大戦の兵士の実像を中心に、1913年の『春の祭典』の熱狂的初演から戦後ヨーロッパの絶望、リンドバーグ、レマルク、ヒトラーへの賞賛とナチス崩壊までを描く壮大な文化史。新版。
目次
ヴェニス
第1幕(パリ;ベルリン;フランドルの戦場で)
第2幕(戦争の祭典;狂気における理性;聖なる踊り;内面への旅路)
第3幕(ナイト・ダンサー;記憶;終わりのない春)
著者等紹介
エクスタインズ,モードリス[エクスタインズ,モードリス][Eksteins,Modris]
1943年ラトヴィア生まれ。ヨーロッパ史を専門とする歴史学者。少年時代に難民としてカナダに移住。トロント大学、オックスフォード大学(博士号取得)で学び、1970年より、トロント大学スカボロ校で教鞭を取る。『春の祭典』とともに、数々の賞を受賞している
金利光[キムイグァン]
1945年生まれ。京都大学英米文学科卒業。翻訳家。翻訳工房「パディントン・アンド・コンパニイ」主宰(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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lico
3
様々な本で引用されることの多い本。第一次世界大戦から第二次世界大戦までの、ドイツを中心とした表象文化史。個人的にはクリスマス休戦に一章を使って丁寧に解説していた部分が印象的だった。 戦争そのものよりも文化論の比重が大きく、ナチスドイツがモダニズムの一つの表象であるとする説明は大変面白いのだけど、(翻訳者の訳し方がいけないのか)ヒトラーやナチスに関する説明が感情的過ぎるのが難点。 日本ではあまり注目されない第一次世界大戦が、ヨーロッパにとっていかに大きなパラダイムシフトであったかを知ることができました。2014/07/21