現代精神医学原論

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  • サイズ A5判/ページ数 451,/高さ 22cm
  • 商品コード 9784622074977
  • NDC分類 493.7
  • Cコード C1011

内容説明

生物学的治療と心理学的治療の二極分化、そして「折衷主義」の蔓延…。いま精神医学のとりうる最良の道とは何なのか?米国精神医学界の若き知性が贈る、精神医学の到達点と新たな出発点。

目次

第1部 理論編―臨床医は何を考えているのか、そしてそれはなぜか(現状―教条主義、生物・心理・社会モデル、そしてそれに代わるもの;そこには何があるのか―心と脳について;どうやってそれを知るか―心を理解する ほか)
第2部 実践編―臨床医は何をしているのか、そしてそれはなぜか(心の病気の本性について―疾患か神話か?;混乱からの秩序?―精神科疾病分類の進化;DSM‐4の理論―理念型 ほか)
第3部 折衷主義のあとに(生物学と心理学の二極分化の統合―統合主義の希望;多元主義者になるのはどうして難しいのか)

著者等紹介

ガミー,ナシア[ガミー,ナシア][Ghaemi,S.Nassir]
1966~。イラン生まれ。タフツ医療センター精神医学教室教授。医学博士。双極性障害(躁うつ病)、不安障害の臨床研究を専門とするが、哲学、公衆衛生学にも造詣が深い。2001年には哲学の修士号(タフツ大学)を取得

村井俊哉[ムライトシヤ]
1966年大阪府生まれ。京都大学大学院医学研究科修了。医学博士。マックスプランク認知神経科学研究所、京都大学医学部附属病院助手などを経て、京都大学大学院医学研究科精神医学教室教授。専門は臨床精神医学、行動神経学(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

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shiorist

2
@勉強会。著者がメタ地点に立って精神医学を批評。要は「おいオマエ、えらそうにすんな、わかったつもりでわかってねーぞ!」と批判。結果、「謙虚に!そしてうまくコラボレートしろよ!」ってゆー話に451ページで7400円+税。200ページで税込み1400円ならgood!2010/05/08

ポカホンタス

2
勉強会で読んだ。膨大なページ数。果たしてどれだけの人が完読するだろう。結局、折衷主義ではなく多元主義を!という話。精神疾患ごとに、薬物療法と精神虜法、それぞれの専門家に委ねましょうという主張に落ち着く。えー?!そんな話だったの?専門家的熟練がないのに「知ったかぶり」で「何でも診てやろう」的な「いいかげんな」精神科医(ほとんどの精神科医がこれらしい)への批判でもある。著者は1966年生まれ。若い世代がEBMを武器に古い世代を批判するという構図がここにも見える。(続きはコメントで)2010/05/05

あくびこきぞう

0
現代精神医学の「折衷主義」批判として、精神医学や科学的思考の歴史を概観しつつ、「多元主義」を提言する本。読書メーターでの書評は芳しくないのですが、「あーもいえるけどこーもいえる」の「おとしどころ」を考える上での理論的な道具をいろいろ提示してもらえたことは私はとても役に立ちました。高いけど買ってよかった。著者も訳者も40代半ばという若さにびっくり。2011/12/14

kierke🎂26

0
著者は哲学修士の精神科医とのこと。プロフィールが近いためか、ぼんやり思っていたことを明文化してくれた感はある。逆に言えば大きな発見はなかった。臨床家は治療方法的にマルチリンガルであるべき、の一言で済む。精神医学の本というより、むしろ「精神医学を取り巻く哲学や社会学の概説」だった。広くて浅い。もちろん愉しめたし勉強にもなった。しかし、知識のつまみ食いをしている感じがした。 問題は、この本に興味を示す者は大なり小なり似たような意見を持っているため読む必要性が薄く、興味がない者ほど読むべきだという矛盾だろう。2025/05/13

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