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内容説明
「カフカの恋人」として知られるチェコ人ジャーナリストの仕事と人生。両大戦下、支配への抵抗の果てに強制収容所で斃れた女性のありのままの姿がここにある。
目次
1 『トリブナ(論壇)』より―一九一九‐一九二二年(ウィーン;著名人の手紙 ほか)
2 『ナーロドニー・リスティ(国民草紙)』より―一九二一‐一九二八年(窓;青春 ほか)
3 『プシートムノスト(現在)』より―一九三七‐一九三九年(座礁した人々―ドイツ系亡命者の運命について;ヨーロッパの私刑 ほか)
4 書簡より(マックス・ブロート宛;カレル・ホホ宛 ほか)
著者等紹介
イェセンスカー,ミレナ[イェセンスカー,ミレナ][Jesensk´a,Milena]
1896‐1944。チェコのプラハに生まれた。1918年から24年までのウィーン滞在中に、チェコスロヴァキアの新聞にエッセイを寄稿し、また独・仏・露・英文学からの翻訳も行った。フランツ・カフカのいくつかの作品の最初のチェコ語翻訳者。1920年からカフカと文通を重ね、カフカからの手紙が『ミレナへの手紙』として後世に残された。プラハに戻った後、『ナーロドニー・リスティ』紙で家庭・婦人・モード欄を担当。『簡素への道』『どんなにめかしても馬子は馬子』などを出版
松下たえ子[マツシタタエコ]
1942年長野県生まれ(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
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Tonex
4
一時期カフカの恋人だったことで有名になったミレナ・イェセンスカーの、ジャーナリストとしての姿をかいま見ることのできる本。《終始自分の尺度で人と世界を見た人、人種、国籍、宗教、イデオロギーにとらわれない内なる自由を持ち続けた女性、二十世紀を代表するチェコ女性の一人》ミレナが新聞に書いたエッセイやルポ26篇、カフカ以外の人あての手紙18通を収録している。当時のチェコやオーストリアの様子が鮮明に描かれていて、カフカ抜きで興味深い。冒頭の編訳者序言「ミレナをさがして」と巻末の「略伝」は偏りのない良い評伝だと思う。2015/12/18