出版社内容情報
コミュニケーションの障害と呼ばれる境界性パーソナリティ障害について、患者に向き合う前の基礎知識を提供する。
内容説明
「患者のコミュニケーションを読む」とはどういうことか。何が「治療的」なのか。疾患を多面的に理解することで、精神療法の目的はおのずと決まる。患者に向き合う前の、臨床家の基礎知識。
目次
第1部 境界性パーソナリティ障害とは?(症状の特徴と思考・コミュニケーションの特徴;境界性パーソナリティ障害の生物学的側面;自己破壊性と治療破壊性;果たして治療で「治る」のか?;鑑別診断)
第2部 精神療法の実際(治療の基本的な構造と傾聴技法;傾聴と介入;治療プロセスと終結)
境界性パーソナリティ障害研究のこれまでとこれから
著者等紹介
小羽俊士[コバトシオ]
1967年生まれ。精神科医。1993年防衛医大卒。防衛医大病院、自衛隊福岡病院、自衛隊中央病院など防衛庁勤務を経て、2001年より相模ケ丘病院/青山渋谷メディカルクリニック勤務(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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Asakura Arata
5
結局、生来的な中枢神経系の脆弱性とその後の生育環境の掛け算で発症すると言うところは、他の精神疾患と同じだな。しかし最近自分周辺ではすっかり影を潜めてしまったボーダーの人。2020/04/12
viola
4
一応専門書だけれど、初心者にも分かりやすいように書かれたものなので、分かりやすいです。 1冊でも入門書を読んでから読むと、とても分かりやすくなります。2010/07/31
ヘンリー
1
みすずの白い本にしては、わかりすぎるほどわかりやすい。全体にバランスのとれた良書だと思う。症例を多く載せた第2部=実践編はじっくり読みたい。2010/08/27
ハイパー毛玉クリエイター⊿
0
本書は治療者向けに書かれた一冊であるようだが、完全なるシロウトの私であっても十二分にわかるほど、平易な文章で、丁寧な解説がなされている。数々の臨床例に関する記述も興味深い。治療者ではないため、この本で学んだことを実際に役立てる機会はないだろうが、勉強になった。2015/07/11