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出版社内容情報
格好の「レヴィ=ストロース入門」であった『遠近の回想』(1991年刊)に、エリボンとの対談「二年後に」を加えてアップデイト。
内容説明
20世紀という時代を深く生き抜いた思想家レヴィ=ストロースは、自分について語ることが少なかった。旧版では、文化人類学者としての生涯と精神の軌跡とを、45歳年下の鋭敏な聞き手を得て、のびのびと楽しく語っている。今回の増補新版は、その2年後に、旧版への反応を踏まえて行なわれた対談「二年後に」を併せて収める。話題は多岐にわたり、まず生涯の節目となった出来事を克明に語る。ブラジル滞在、亡命先のニューヨークで出会ったブルトンやエルンスト、パリでのラカンやメルロ=ポンティとの交流、1968年のパリ五月事件への反応、自らの構造主義的思考に決定的な影響をあたえたヤーコブソンの存在…。著書の1冊1冊について意図や背景を述懐する部分では、「自然から文化への移行」という壮大なテーマを生涯追求し、各々がその変奏曲であったことが浮彫りにされる。さらに、ワーグナーやコンラッドへの思い入れ、劇作家になりたかった夢など、その人間的魅力がふんだんに引き出され、発見も詰まっている。彼自身による最適なレヴィ=ストロース入門ともいえよう。
目次
第1部 ドン・キホーテの帰還(オッフェンバックからマルクスへ;フィールドに立つ民族学者;ニューヨークの放浪生活;旧世界への帰還;数字8の秘密;パリの構造主義;コレージュ・ド・フランスにて;緑の礼服―アカデミー・フランセーズ;「退屈することはありません」)
第2部 精神の法則(結婚の掟;感覚的世界;スー族、哲学者、科学;歴史の掃き溜めのなかで;鳥の卵採りの後を追って;思考の働き)
第3部 複数の文化、単一の文化(人種と政治;文学;絵画の内容;音楽と声)
著者等紹介
レヴィ=ストロース,クロード[レヴィストロース,クロード][Levi‐Strauss,Claude]
1908年ベルギーに生まれる。パリ大学卒業。1931年、哲学教授資格を得る。1935‐38年、新設のサン・パウロ大学社会学教授として赴任、人類学の研究を始める。1941年からニューヨークのニュー・スクール・フォー・ソーシャル・リサーチで文化人類学の研究に従事。1959年コレージュ・ド・フランスの正教授となり、社会人類学の講座を創設。1982年退官。アカデミー・フランセーズ会員
エリボン,ディディエ[エリボン,ディディエ][Eribon,Didier]
1953年フランスのランスに生まれる。パリ大学ソルボンヌで哲学を専攻。現在、哲学、文学、政治、ジェンダー(とくに同性愛)をテーマに旺盛な著作活動を行なっている
竹内信夫[タケウチノブオ]
1945年生まれ。東京大学名誉教授。東京大学文学部助手、明治学院大学専任講師、東京工業大学助教授、東京大学教養学部教授、東京大学大学院総合文化研究科教授を歴任。フランス近代詩、とくにマラルメの専門的研究にしたがう傍ら、19世紀西欧の東洋学史を比較文化学的視点から研究。空海および日本悉曇学史にも関心をもつ(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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