内容説明
政治とは、未曾有の事態の中で創造的に判断することである。『全体主義の起源』『人間の条件』『精神の生活』を軸に鮮やかに現代に甦るアーレントの思考の核心。
目次
序章
1 『全体主義の起源』と二一世紀
2 『人間の条件』と重要である活動
3 『精神の生活』について考える
著者等紹介
ヤング=ブルーエル,E.[ヤングブルーエル,E.][Young‐Bruehl,Elisabeth]
1946年に生まれる。ニューヨークのニュースクール・フォー・ソーシャルリサーチでハンナ・アーレントを指導教官として学び、1974年博士号取得(哲学専攻)。現在コロンビア大学精神分析訓練研究所研究員
矢野久美子[ヤノクミコ]
東京外国語大学大学院博士後期課程修了。現在フェリス女学院大学国際交流学部准教授。思想史専攻(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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壱萬参仟縁
3
「アーレントが気づいたのは、人間の複数性が完全に破壊されないかぎり、つまり人びとのアイデンティティや行為が完全に抑圧されてしまわないかぎり、新しい始まりは可能であるということ」(63ページ)。この気づきは、個性の重要性を暗示していよう。アーレントの権力観は、非暴力時にこそ最も力強いものとなる権力という認識のため、ガンジーとは異なる(97ページ)。耐久力のある権力、行為者の人間性を保存する権力は、非暴力的な活動から生じる(99ページ)という。人びとの権力を信頼し、公的幸福を欲求するという信念からである。2012/11/28
treefolk
0
ガンダム世代への提言の中で御大が褒めてたので、興味を持って購読。これはたくさんの人に読んで欲しいと思った。睡眠導入剤としてでもいいから読んで欲しい2011/11/23
hisajun
0
☆☆★★★2009/11/08